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2005年12月 3日 (土)

清水義範「エスパー少年時空作戦」(ソノラマ文庫)

 (ネタバレ注意!)

 前編「エスパー少年抹殺作戦」の続編。修と香織がその後どうなったか?。タイムマシンとタイムパラドックスは、SFを書くような作家なら必ず取り上げるテーマ。清水氏もその後パスティーシュ短編で佳作を書いているが、本作もタイムパラドックスが三重になっているところが手が込んでいて面白い。
 更に、この後編を面白くしているのは鈴木純子ことナンバー6の存在。十四歳で死んで、二十四歳の肉体を得た主人公にとって、突然現れた九歳年上かつ一歳年下の美しい女性の存在が実に魅力的で、ガールフレンドで唯一修の秘密を知っている十四歳の香織をやきもきさせるには手応え充分な相手である。
 十四歳の心理って、伊集院光が「中二病」って表現を使うけど、「何だかよくわからないけど尋常でない」状態だった気がする。清水義範が主人公を十四歳に設定したのは偶然かも知れないけれど、実は思春期男子の真ん真ん中をズバッと突いていると思う。
 私が十四歳の修だったら、多分同い年の香織をほったらかして、年上の純子に夢中になり、その結果地球はドミネーターのものになってしまうんだろうな。

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