日本フィル第577回定期演奏会
二〇〇六年一月二六日(木)サントリーホール
指揮/小林研一郎
アルト/坂本朱 ポストホルン/ミロスラフ・ケイマル
合唱/東京音楽大学 新座少年少女合唱団
マーラー/交響曲第三番ニ短調
コバケンのマラ三は四回目。過去には九四年東響、九五年ハンガリー国立響、〇一年日本フィル。
第一楽章は抑え気味。コーダまで踏み外しが無い。そのわりにオケが乗っておらず、特にホルンの足並みが揃わない。ペース配分は解るが肝心な楽章なのでもっと飛ばして欲しい。二日定期の初日だから仕方ないか。第二楽章は抑え気味の進行がプラスになった。第三楽章のポストホルン・ソロはきれいな音だったが、わざわざ海外からソリスト扱いで招聘するほどのことはない。前回みたいに日本フィルのトランペット奏者が吹けばいいと思う。
第四楽章、第五楽章は声楽陣が良い。すっかり貫禄のついてきた坂本のソロ、東京音大と新座少年少女合唱団も好演。ただし、五楽章後半で児童合唱を「ビーム、バーム」とテヌートするのは疑問。
第六楽章は絶品。ペース配分を的確にしたオケの状態も良く、フレーズからフレーズへ移る部分のコバケンのタメも見事。コーダは(チェコ・フィルではやらない)大太鼓の追加も決まって感動的だった。
期待を裏切らないコバケンのマラ三だった。せっかくすばらしい演奏で感動したのだから、最後に喋らずにお開きにして欲しかった(いつものことですが)。
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