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2006年3月24日 (金)

コバケン/三度目の「第九」

ベートーヴェン:交響曲第九番ニ短調作品一二五「合唱」(エクストン)

ソプラノ:菅英三子 アルト:秋葉京子 テノール:錦織健 バリトン:青戸知
合唱:東京芸術大学声楽科学生(有志) 合唱指揮:三河正典
管絃楽:日本フィルハーモニー交響楽団 指揮:小林研一郎
二〇〇五年十二月二十二、二十五日 東京芸術劇場ライヴ

 コバケンの第九も三枚目だ。私は基本的にはコバケン・ファンであるので、同曲違演が次々CD化されるのは嬉しいが、マニア向けの感は禁じ得ない。まあ、マニアックなレコード会社がやっていることだから心配することもないのだろうが・・・。
 中身はというと、三楽章までが素晴らしい。近年マンネリだ、手抜きだと揶揄されることの多いコバケン/日フィルだが、この第九に関しては長年の信頼関係がプラスに働いている。昨今流行の原典版とか何タラ版なぞには洟もひっかけず、慣用版の楽譜に十九世紀的編曲を加えるアプローチは今日ではかえって貴重だし、学術的な根拠(言い訳?)を求めない分、素直に充実した音楽になっている。ベーレンライター版の演奏をスコアを見ながら聴くのも面白いとは思うが、生で聴くなら理屈ではなくこのような感動的な演奏を聴きたい。
 残念ながら第四楽章は辟易とする出来。元々切り貼り的で統一感がない音楽だと思っているが、表情を必要以上に付けすぎてゲップが出そうだ。更に男声ソリストが不満。青戸知は表情がわざとらしく、錦織健は単に下手。合唱もレヴェルが高いのがかえって表情過多になってしまう。これは指揮者の責任だろう。そもそもこの楽章は、深みを求める音楽ではなく祭りであると思うので、どんなに感情移入しても流れが悪いと駄演になってしまう。フルトヴェングラーだって深刻なのは歓喜の主題が現れるまでで、後は勢いで流して、コーダで目くらましという離れ業で切り抜けている。
 オクタヴィアの録音は相変わらずオーケストラの真ん中に立っているような音。サントリーホールで録音した他のCDよりは幾らかマシだが、近年の江崎録音の範疇を越えない耳元録音。

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2006年3月 6日 (月)

温泉と美味しいもの

 年度末進行の仕事を放りだして、長野まで散髪に行く。ただ往復するのも面白くないので、往復に「温泉&美味しいもの」要素を加えてみる。

 往路(三月五日)「とんとん&玉穂温泉」
 山梨県田富町のラーメン屋「とんとん」は二度目の訪問。自家製極太麺にとろとろの極厚バラ肉の乗った「とんとん麺」をいただく。麺と肉は豪快素朴系なのに、醤油味のスープはあっさりしていて絶妙のバランス。美味しかった。
 川向こうにある玉穂町老人福祉センターは初訪問。清掃工場内にある施設で判りづらい。受付では住所と名前を申告せねばならない。町民や年寄りは安い料金設定だから。加熱循環の内湯と、源泉掛け流しの露天風呂。コーラを薄めたような茶色い湯で、露天風呂では猛烈に泡が着く。泉温も体温と変わらないくらいぬるいので、いくらでも長湯が出来て有り難い。加熱の内湯は冬場の上がり湯用と解釈すべきか?。
 偶然にも「場所が判りづらい、営業時間が短い、駐車場が足りない」三重苦が共通したラーメン屋と温泉だが、それを乗り越えれば極上を堪能出来る。

 復路(三月六日)「正徳寺温泉初花」
 ここも以前から行ってみたかった。山梨市の養鰻業者が井戸を掘ったら温泉が出ちゃったので、日帰り温泉施設を作ったという来歴らしい。
 まず温泉は源泉(三十六度)と加温の内湯の他に、露天風呂、サウナ、ミストサウナ(浴槽に低い屋根を付けた浴槽)、鉱泉(二十五度)、冷水など、ミニ健康ランドのような賑やかさだが、温泉好きにとっては源泉槽のみで充分。ぬるぬるするアルカリ性のぬるい湯で、いつまででも入っていられる。入浴のみが三時間という時間制限があるのも、無理からぬ話なのかも知れない。
 入浴後食堂に向かう。当然温泉養殖の鰻重を注文。「活き鰻使用のため時間がかかります」と断り書きがあったが、十五分ほどで出来上がり。身が柔らかく極上の鰻で、たれも上品でうるさくない。鰻専門店だったら当たり前だが、日帰り温泉の食堂という立地と、たった今入っていた温泉の湯で育てられた鰻という思い込みを加味すれば、極上と言っても苦情は出ないだろう。

 頭もサッパリしたので真面目に仕事に打ち込むかとおもいきや、来週は旅行に行く予定なのです。楽しいことばっかりだったらこのブログかホームページでご報告します。

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