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2006年5月 8日 (月)

映画二題

「寝ずの番」(二〇〇六光和インターナショナル)

 二〇〇六年五月七日 新宿文化シネマ2
 正直なところ時間つぶしで観ました。「かもめ食堂」にしようかと思ったんだけど、三丁目の立ち飲み屋でモタモタ飲んでたら始まっちゃったので。
 モデルは松鶴なんだろうなあ。臨終に「ソソが見たい」ってのは落語好きにはお馴染みのエピソードなので、落ちで大笑いは出来なかったが、実にばかばかしい話の連続で気持ちよく笑えた。落語好きってのは困ったもんで、私も祖父の葬式の時に「らくだ」や「片棒」を思い出して、思わずニヤリとしてしまった。勿論、実際にかんかんのうを踊らせたりはしないけど、映像で実現してくれるのは有り難い(テレビの「大岡越前」でも観た記憶があるが)。
 正直言って巷間噂されている「木村佳乃の大胆シーン」に期待する気持ちが無かったとは申しません。しかし大ガッカリです。あんなのを大胆とか色気とか言われちゃう木村佳乃って女子高演劇部レヴェルじゃない。

「ヨコハマメリー」(二〇〇五人人フィルム)

 二〇〇六年五月七日 テアトル新宿
 八〇年代後半から九〇年代前半に横浜にはよく行っていたが、メリーさんに遭遇したことはない。この映画が評判になるまで、その存在も知らなかった。ネットで色々調べて、観ておかないと後悔するなと思った。
 メリーさんが何者なのかの謎解きを期待してはいけない。メリーさんの素性は最後まで明らかにされないし、殆どが静止画でしか観られない。それでも関内ホールの客席、県民ホールのロビー、そして最後に映るメリーさんの姿はちょっと感動的だった。
 横浜の戦後をメリーさんという象徴的な人物を通して伝えるドキュメンタリーという評価が正しいのだろう。野次馬的な興味で観たので若干期待はずれではあったが、期待の方向が間違っていたのだろう。
 願わくばメリーさん自身のことを誰かが書いてくれないだろうか。殆ど己を語らなかった人のようなので難しいとは思うが、亡くなってまだ一年、今ならまだ間に合う気がする。

 ゴールデンウィーク最終日の最終回とレイトショー。ガラガラの映画館で観る映画はささやかな贅沢。
 四月の人事異動と花粉症で、連休も何も出来なかったけど、終わりよければ全て良しとしますか。あ、人事異動っても同じ職場で配置換えになっただけで、去年の今頃に比べれば大したこと無いんですけどね。

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