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2007年8月25日 (土)

「映画監督になる方法」(二〇〇五地下テントろばくん)

キングDVD

 近所のレンタルビデオ店で発見。「バカ映画の女王」松梨智子の作品は、「近未来蟹工船・レプリカント・ジョー」と「キューティー刑事」は映画館で、「毒婦マチルダ」はDVDを買って観た。
 まさにバカ映画のお手本と言うに恥じないバカバカしさで、すがすがしいほど観終わって何も心に残らない。主役のまんたのりおは、松梨映画に欠かせない役者だが、本当にいい役者だと思う。彼のような地味だけど巧い役者は、小劇場系の劇団などで出会うことがある。大抵は脇役の不細工男役なのだが、主役の役者が霞んでしまうような存在感と演技力に驚くことがある。
 松梨映画がバカ映画としてのクオリティが高いのは、実力のある役者がバカをやってるからではないだろうか。
 残念なのは、あまりに録音がお粗末なこと。それ以外は多少陳腐でも許せる範囲内だが、音声が酷すぎる。台詞を別録りの部分では耳元で話されるみたいだし、映像と同時録音の部分では、部屋の隅っこにラジカセを置いて録っているような間接音過多のモワモワ録音。更に録音レヴェルの変動が激しく、台詞が聞き取りにくいので音量を上げると、次の場面では大音量にビックリする。ちゃんとした録音技師にやらせればいいのにと思う。

 久々に松梨映画を観たが、とても楽しむことが出来た。次回作にも期待。

 今週気づいたこと「松梨智子と倉田真由美は年格好も顔も性格も似ている」「そして私はどっちも好きである」

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