あぁルナティックシアター「アストロ劇団2 ワールドエンド」
二〇〇七年十二月二日 ラゾーナ川崎プラザソル
この劇団の座長である橋沢さんとは、仕事上で随分以前からの知り合いだった。最近になってひょんなことから、これも大昔からの友人であるバーバラが橋沢さんと親しいことが発覚。バーバラに誘われて千秋楽を鑑賞する。
中学生くらいから私の趣向は「バカ」が最優先である。音楽ならバカ弾きバカ吹き、文学ならバカ小説、バカ映画にバカ芝居。噺家も正統派より異端児。そんなバカ好きを自認する私が大笑いして、日頃のストレスが吹き飛ぶような最上級のバカ芝居だった。
筋書きがどうのとか書くつもりはない。物語はついでであり、とにかく次々と繰り出されるギャグの連続である。芝居と言うよりは、芝居仕立てのグランド・コントと言った方が適切かも知れない。
大変素晴らしいのは、笑いとストーリーのバランスが良いこと。これは特筆に値する。ドッと笑って、少し進んで、またドッと笑うの配分がいいのだ。この手のバカ芝居は、演者や演出家が気持ちよくなるために、殺陣や格闘、ダンスシーンが無駄に長くなったり、最後に感動させるような話に持って行ったりする陥穽に陥りがちである。これをやられると客としては「てめーらだけ気持ちよくなってんじゃねえよ」と思うのである。
最後は一応決裂した父娘が再び理解し合うというハートウォーミング系の筋書きなのだが、そこにも容赦なくギャグを盛り込んでくれたおかげで、観終わった気分がとても良かった。
職場が変わって以来、舞台ものから足が遠のいているが、心が渇ききってしまいそうなので、そろそろ芝居通い寄席通いを復活したいと思ってます。
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