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2008年5月30日 (金)

焚き火を肴に酒を飲む

 キャンプなどの経験がある人ならわかると思うが、焚き火をいじりながら酒を飲むというのは実に楽しい時間だ。先日発作的にこれがやりたくなって、長野にある山小屋まで出かけてきた。
 明るい内に薪拾いをする。最近キャンプに行ったりしていないので、薪をどれくらい拾えばいいのかが見当がつかない。また、鉈を使うような薪作りをすると筋肉痛になりそうなので、へし折れる程度の太さまでの木を集めねばならない。山小屋周辺は落葉松の木が多く、毛のような棘が手に刺さる。それでも暫くすると薪が一山出来上がった。ペース配分にもよるが、五時間くらいは行けそうだ。
 コンクリートブロックで適当なかまどを作り着火。遠火になる位置に、串を打ったニジマスを立てる。最初は鉄板でラム肉と野菜を焼いて食べようと思ったのだが、油を買い忘れたことに気づく。仕方ないので七輪を持ち出して、肉と野菜は網焼きで妥協。
 日が暮れるといい感じになってくる。薪が若干湿り気味なのも適度にくすぶったりして楽しい。薪をくべたり、位置をいじったりしながら飲む酒は楽しい。最初はビール、それから焼酎と飲む内に時間が過ぎていく。明るい内から始めたのに、気がつくと夜十時近い。調子に乗って飲んだのでヘロヘロである。本当は熾(おき)の中にホイルで包んだジャガイモでも入れておいて、翌朝食べるといいのだが、今回はそこまで気が回らなかった。

 来月には伯父貴たちと、久々に本格的なキャンプに行くことになっている。体力的な不安はあるものの、とても楽しみにしている。

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2008年5月29日 (木)

離島航路の醍醐味

あぜりあ丸 神新汽船 貨客船 四八〇総噸
一九八八年二月 三菱重工下関工場で建造

 また島へ行ってきた。行き先は、伊豆諸島唯一の未踏の地である利島。土曜日8時05分竹芝桟橋発のジェットフォイル「セブンアイランド愛」で二時間半。波さえなければあっという間の到着だ。天候は下り坂の予想だったので、雨が降り出す前に急いで宮塚山(標高五〇七、五メートル)に登る。山頂は木立の中で眺望はゼロ。北側の展望台から集落を見下ろす。
 雨が降り出したので急いで下山するが、日頃運動不足の膝がガクガクになる。麓に降りると雨は本降りに。島民の軽トラに乗せてもらって集落に戻る。時刻は十四時。利島港まで戻って、下田行き、あぜりあ丸の着発を見守る。この船に乗るのが今回の第二の目標で、敢えて一番乗船時間が長い利島から神津島経由下田行きを選んだのだ。乗降が済んだところで船員のtoshi@maruさんに声をかける。
「へべれけです。お久しぶりです。明日下田まで乗りますので」
toshi@maruさんは、
「明日?、着けるかなあ?。下手するとハマるよ」
と笑う。

 翌日の就航状況は、ジェットフォイルが大島以外欠航、かめりあ丸が大島以外条件付、あぜりあ丸は全島条件付。このような場合、経験上利島以外は就航する事が多い。朝のかめりあ丸が利島に着いてくれれば、新島、式根島、神津島のいずれかで、あぜりあ丸に乗り継げる可能性は高い。風は強いが南風で、宿から見下ろす利島港桟橋の波は静かだ。
 朝飯も食わずに港へ向かい、無事着岸したかめりあ丸に乗船。確実なのは神津島乗り継ぎだが、それだとあぜりあ丸に乗れる時間が短くなり、各島での接岸荷役作業も見られない。南風だから大丈夫と判断し新島で下船。時間があるので温泉に行ってみるが、露天風呂は水着着用、温泉センターは営業時間前。仕方なく足湯で時間をつぶす。防災無線が「あぜりあ丸は利島欠航のため、早発11時20分」と告げる。計略が当たった。
 無事接岸したあぜりあ丸に乗り込み、toshi@maruさんにご挨拶。二年半ぶりの再会だ。
 このあぜりあ丸という貨客船は、重要文化財に指定したいほど船の魅力を満載した船だ。魅力を列挙すると、
・条件の悪い離島港湾での力強い離着岸作業
・同じくコンテナ荷役作業(見事なデリック操作)
・小型船ならではの動揺(フィンスタビライザ非搭載)
・職人的な操船作業(バウスラスター非搭載)
・伝統の技を持つ乗務員(一等船室には花毛布)
 といったことが挙げられる。メイン航路から外れているために、大型化・効率化の波に洗われることなく、古き佳き船旅の情緒が味わえる路線である。
 toshi@maruさんに、昨年トカラ航路に乗船したことを話すと、
「トカラ(列島)と大東(島)は聖域だなあ。でも、大阪以西の人にとっては本船が聖域なんだろうけど」
と、実に本質を突いた言葉が返ってきた。

 下田までのアプローチが中途半端な距離なので、なかなか乗船できないあぜりあ丸だが、出来るだけ機会を作って乗りに行きたいと思っている。

 終着の下田が近づく。波は相変わらずで船は心地よく揺れているが、雨は上がり、日が差して来た。近年拍車がかかってきた自分の雨男ぶりに呆れつつ、toshi@maruさんに再会を誓ってあぜりあ丸を後にした。

Azeria080524

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2008年5月22日 (木)

「カレセン」って何だよ!

 Yahooのトピックスを見ていたら、こんな記事が目についた。

「ただいま急増中!「カレセン」OLを落とすのは誰だ?」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080522-00000004-gen-ent

 まあ、「ちょいワルオヤジ」の次には「哀愁漂う枯れたオヤジ」が流行るという与太記事で、そういうオヤジを好きな女性を「カレセン」と呼ぶのだそうだ。中でも傑作なのが次の部分。

「また「カレセン」本によれば、魅力的な枯れオヤジの条件は以下の通りだ。
●ひとりの時間を持て余さない。
●路地裏が似合う。
●ビールは缶より瓶。
●ペットは犬より猫が好き。
●ひとりでふらっと寄れる行きつけの店がある。
●さりげなく物知り。
●金や女を深追いしない。
●自分の年齢を受け入れている(若ぶらない)。
●人生を逆算したことがある、など。」

 すみません、私全部当てはまります。いや、それ以上に、
●どうでもいい場合は年齢を五歳多く申告する。
●若者と話すときの一人称は「オジサンはね」。一人称複数は「オレ達中年はね」。
 など、その上を行く行動を取っている自覚がある。
 この記事のよれば、これからはそういう枯れたオヤジがモテモテらしいのだが、いい加減にしてもらいたい。今さらモテても困るんですよ。モテたくてモテたくて身悶えしていた十代二十代のころはちっともモテなかったのに、四十に手が届こうという今頃モテモテになっても手遅れだ。全く迷惑なハナシである。
 もっともこの記事の最後には

 これなら俺もイケるかも……と思ったアナタ。枯れた魅力でモテようという欲望があるうちはまだまだ未熟。“枯れ”の境地に達するのは意外と難しいのです。

 と、見事な落ちがついている。ネタ元は日刊ゲンダイらしいが、最近では最もツボに入った記事であった。

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ぬか床の愉悦

 地元で行きつけの飲み屋に行くと、必ずお新香を頼む。この店のぬか漬けが滅法旨いのである。そして、良心的なことに「今日は余り漬かってないよ」とか、「浅いのと深いのと二種類あるけどどっちがいい」などと、漬かり具合を教えてくれるのだ。私はよく漬かっている方が好きで、このきゅうりのぬか漬けを家でも食べたいと思ったのが事の始まりだった。
 四角い大きめのタッパーにぬか床を作って始めて見たのだが、一週間ほど経ってもただの塩漬けとしか思えない代物しか出来ない。そもそもぬか味噌の独特な匂いがしないのである。
 仕方ないので、きっかけになった飲み屋で、ご主人に事情を話していると、横から女将さんが口を挟む。
「よかったらうちのぬか床を分けてあげましょうか。うちだって四十年前にこの店を始めたとき、私の実家から送ってもらったんだから。」
 まことに有り難い申し出、というより床分けしてもらいたくて相談したというのが本音なので、喜んでぬか床を分けてもらい、我がぬか床に混ぜてみた。
 翌朝は別段変化がないまま掻き回し、夜帰宅してみて驚いた。ぬか床全体の嵩が一二割増えて、ぬか床全体が膨らんだ感じになっていたのだ。遂に乳酸菌だか酵母だかが発酵を始めたらしい。一旦始まればしめたもので、以来快調に我がぬか床はぬか漬けを生産し続け、私は朝晩ぬか漬け三昧の高塩分&手肌すべすべ生活を満喫している。
 勿論、床分けしてくれた飲み屋にも、その後の経過を報告している。しかし、元は同じはずなのに、まだ我がぬか床では、その飲み屋の「微妙な酸味とさっぱりした味わい」には遠く及ばない。まだまだぬか漬けの道は遠いようだ。

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2008年5月 6日 (火)

死に花(二〇〇四「死に花」制作委員会)

東映DVD

 原作は文庫化されてすぐに読んだと思う。原作者の太田蘭三の作品は殆ど読んでいる。何故なら作者の居住地が近く、身近な立川、国立近辺や奥多摩方面が舞台になることが多いからだ。
 太田蘭三の小説自体は、水戸黄門のドラマのようにワンパターン。特に近年はその傾向が強い。「顔の無い刑事」シリーズの最新刊などは、執拗かつ低レヴェルな下ネタ駄洒落が不愉快で、読み続けるのが苦痛。読み飛ばし系ミステリーなのに、途中で何度も投げ出したくなり、読み終わるのに一週間もかかってしまった。
 そのように劣化し続ける太田蘭三の作品の中で、この「死に花」は久々の傑作で、すらすら読めたと記憶している。

 映画化されたのは四年前だが、それから現在までの間に、出演者の青島幸夫と藤岡琢也が鬼籍に入っている。時代の流れを感じる。
 原作を詳しく覚えてはいないし、読み返すつもりもないのだが、映画化に際しては上手に物語を刈り込み、かつ付け加えて面白くしているように感じる。特に、多分原作にはなかった、老人ホーム職員の和子が途中からメンバーに加わる設定が、老人ばかりの現金強奪チームに花を添えていたと思う。
 わざわざ映画館に観に行く映画でもないが、ちょっとDVDを借りて観るには手頃で面白い映画だと思う。

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