はじめての船釣り
土曜日は電車が遅れて、生まれて初めての船釣りに行きそびれた。初めて挑戦することが実行前に頓挫すると気勢が削がれる。「今までやらなかったんだからもういいや」という気分になる。このままだと二度と行く気にならないような気がするので、翌日の日曜日に再挑戦しようと思ったが、日曜は夕方から用事があるので今一つ気が乗らない。「もし自然に四時に目が覚めたら行く」と、やる前から自分に言い訳をしているダメ人間思考で、目が覚めないようにいつもより多く酒を飲んで寝た。なのに翌朝目が覚めると四時十分。
昨日と同じ南武線に乗って、六時過ぎに川崎着。駅前のコンビニでカップ麺とおにぎりと缶ビールを買い、麺とおにぎりは二日酔いの胃袋へ、ビールはクーラーボックスへしまう。送迎車に乗って六時五〇分、船宿「つり幸」到着。午前ライトアジ(軽い仕掛けで釣るアジ)船に乗り込み、桜堀運河、池上運河、扇島大橋下を抜け、横浜港口を横切り、南本牧大橋をくぐって富浦沖へ。しかし、魚群にあたらないらしく、戻って南本牧ふ頭の南側で釣り開始。貸し竿は一メートルほどの短い竿に両軸リール。コマセカゴは四〇号。両軸リールの使い方が判らない上に、川釣りの感覚では竿の華奢さに対しコマセカゴが重すぎる。片手で竿を持ってコマセカゴを離した途端、ポチャン・・・・・・。四〇号の重さに対し、フリーになっていなかったリールは糸を出してくれず、あっという間に私の手から竿を奪っていった。
坊主頭の怖い船頭に貸し竿を海中に落とした旨申告し、予備の竿を借りて釣り開始。船釣り初心者のくせに釣り始めたかと思えばいきなりビールを飲み始めるし、船べりに取り付けたGPSを操作する。左の耳にはTBSラジオのイヤフォン、右の耳には船舶無線のイヤフォン。船舶無線は面白そうな交信が聞こえるとチャンネルを切り替えるから忙しい。周りとオマツリ(仕掛け同士が絡まること)と根掛かりをしなかったのは健闘したといえるだろう。そんな、ながら釣りでもぼつぼつ釣れて十一時二十分の納竿までに、アジ九匹、サバ八匹。この日の「つり幸」の釣果情報によれば「3-51匹18-28cm」となっているので、私より釣れなかったやる気のない人もいた模様。
この日の会計は船代六千円、貸し竿五百円、貸しコマセカゴ&天秤弁償千五百円、貸し竿弁償四千円のしめて一万二千円。サバは外道と認識しているので、一匹千円以上の超高級アジである。
家に帰ってアジは開いて、サバは三枚におろす。味噌煮用のサバ以外は干物にするため塩水につけてから干物ネットへ。
干物ネットをベランダに吊すと家を出て、行きつけの飲み屋「K」へ。昨日気分直しに飲みに行きたかったのだが、臨時休業だった。その後所用があるのでビール一本で切り上げて、赤坂のサントリーホールへ。慶應ワグネル・オケの演奏会を聴く。慶應とは縁もゆかりもないのだが、仲良しのNさんが賛助で出演しており、曲がマーラーの「復活」なので足を運んだ。金管が苦しかったが、その他は学生オケとは思えないハイレヴェルな演奏。席も良かったのでマーラーを堪能。その後Nさんと一緒に吉祥寺の沖縄料理屋へ。オリオンビールの生で乾杯し、泡盛を飲みながら馬鹿話をしていたら、あっという間に十一時。
本来は土日二日に分けて行うつもりだった行事が、全て日曜に集中したため、超盛り沢山な一日と相成った次第。でも、家に帰って寝る前に飲み直す。
以上、まとめると「朝から晩までずーっと酒飲んだ一日」でした。
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