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2009年8月30日 (日)

鮎釣り、その二

 先々週初めての鮎釣りに行き、一匹も釣れずに退却という結果に終わった。師匠である叔父貴の「とにかく一匹釣り上げるまでは面倒見る」という有難い言質にぶら下がって、二週後の二十九日、再び釣行した。今度の行き先は山梨県の富士川。

 甲斐大島駅近くのポイントに入り、前回同様叔父貴と従兄弟と三人で釣り開始。相変わらず借り物の鮎竿と叔父貴作の仕掛け。ネット通販で購入した玉網(千四百円)が今回追加された私の装備である。
 六時過ぎから始めて十一時まで、流れの感じもオトリの活性も申し分ないように感じるのだが、反応がないものは釣りようがない。上流で叔父貴が三匹釣り上げるが、私と従兄弟には気配なし。前回と同じ雰囲気になり、更なるプレッシャーを感じながら早めの昼休みにする。

 正午過ぎから再び釣り開始。叔父貴の言うポイントで叔父貴の言うとおりの角度でオトリを泳がせる。オトリは養殖ではなく、午前中に叔父貴が釣った川育ちの活きのいいやつだ。午前中には気配もなかったオトリの不審な動きにドキドキしていると、目印が急に下流に流れ始める。鮎は初めてでも他の釣りはいろいろやっているので、オトリが騒いでいるのと掛け針に何かが掛かった違いはわかる。「来たな」と思うが、現場は流芯の向こう側。「下流側から岸に寄せる」のが正規の手順なので寄せようとするが、力加減がうまくいかず、オトリもろとも流芯の上を引っこ抜いて手前側に着水。途端に手応えが軽くなりオトリだけが残っている。上下で注目している叔父貴と従兄弟に「バラしちゃったよ」と告げて、オトリの逆針を付け直そうと引き寄せると、すぐ目の前に来たところでその下に別の鮎がくっついていることを発見。
 空中を吹っ飛んで手前側に着水した時、掛かった鮎が上流側に走ったため、バレたと勘違いした模様。慌てて引き寄せて、子供がオタマジャクシをすくうような格好で玉網に格納。全長二十三センチの、初物としては上出来すぎる鮎を釣り上げた。

 写真を撮ってから初物をオトリにする。型も良く元気なので、果敢に瀬に泳ぎ込む。程なく再び手応えがあり、二匹目が掛かる。今度は少し冷静になっているので引き寄せて取り込もうとする。ところが風が出てきて、通常イメージする右手で竿を高く立てて、左手に構えた玉網ですくう形になれない。右手の手首から先だけでは風に煽られて竿を立てていられないので、竿を担いで上体を反らしながら苦労の末何とか取り込む。今度は少し小さくて二十センチ弱。

 この後風が強くなり、三時過ぎには竿を畳んだが、ついに念願の友釣り第一号を釣り上げる事が出来た。
 四十近い歳になって、初めての釣りで手が震えるような興奮を味わうことが出来て、本当に楽しかった。まだたった二匹しか釣っていないけど、すっかり鮎釣りが面白くなってしまったので、今シーズン中に何度か練習に行って、落ち着いて取り込みが出来る位まで技術を磨きたいと思う。そして来年再び叔父貴にご同行願って、上達ぶりを披露して驚かせるのが恩返しだと思っている。

 仕事でもこれくらいの向上心があったら、今頃とっくに主任とか係長になっているんだろうなあ。

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コメント

おめでと〜!
ご立派な釣果です。
先日、相模川では尺鮎をあげた人がいるって噂だよ。
へべちゃんもやっちゃうかもね!

投稿: 梅奴 | 2009年8月30日 (日) 22時43分

 梅奴姐さん、ありがとうございます。
 尺鮎なんてまだまだ夢の話ですが、頑張って腕を磨きます。何時の日か姐さんのお宅に収穫をお届けできる日を、楽しみに待っていておくんなさい。

投稿: へべれけ | 2009年8月31日 (月) 10時55分

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