鮎を釣る
土曜日に相模川へ鮎釣りに行ってきた。今まで川釣りは色々やってきたのだが、鮎の友釣りは初めてである。興味がなかったわけではないが、今まで手が出せなかったのには理由がある。とにかく入口の敷居が高いのだ。
やったことのある人ならばお解りだろう。アユの友釣りには専用の道具が多く、みな高価なのである。他の釣りと共用できないのは、竿、玉網、オトリ入れ(オトリ缶、鮎舟)などである。友釣り用の竿は初心者用でも五六万が最低。安めのもので十万。いいものだと軽自動車一台分くらい。玉網は金属枠で五六千円、木枠のいいものだと数万円。オトリ缶(といっても今はプラスチック製だが)がエアポンプ付きで二万、鮎舟は安くて五六千円。その他に他の釣りと共用出来る帽子、ベスト、ベルト、ウェットスーツ、フェルト足袋などが必要だ。これから初めて面白いか面白くないか判らない釣りに、いきなりこれだけの投資はなかなか出来ない。
今回始めたのは、この初期投資をしないで出来たからである。つまり、竿と玉網を貸りて、オトリ缶、鮎舟、ウェットスーツを、お下がりで貰えたのである。母方の叔父(渓流釣りに一緒に行く伯父の弟)に鮎釣りに興味があると話したところ、叔父も丁度退屈していたらしく、話がトントン進んで初釣行となったのだ。何と叔父貴は仕掛けまで用意してくれた上に、事前に従兄弟(息子)と一緒に下見までして段取りをしてくれたのである。有難い話だ。
当日は冷夏とはいえ旧盆の最中。暑いし人は多いしで大変だった。朝六時過ぎに始めて午後三時過ぎまで。休憩含めて七時間近く頑張ったが、残念ながら私はボウズ。叔父貴と従兄弟は午前中に一匹づつ。釣果としては惨憺たる結果だった。しかし、あれだけ釣り師が出ていたのに、釣れているのは一人だけで、殆どの人が釣れている様子がなかった。周りがバンバン釣れているのに自分だけ釣れなかったら腐るところだが、今回は釣れなかった分、落ち着いてオトリ捌きの難しさを実感出来て良かった。
今までやってきた釣りは、エサを正確にポイントに打ち込む事が重要だったが、友釣りは如何にオトリを思い通りに泳がす(送り込む)かが重要だ。まだ全く思い通りにならないが、その難しさが面白くなってきた。そして、野鮎が掛かったら一番難しい取り込みが待っている。やはり釣りは難しさ=面白さである。
叔父貴も「一匹釣り上げるまでは面倒見る」と言ってくれているので、今度は自分で仕掛けも作って再挑戦し、何とか一匹目の野鮎を釣り上げたいものだ。鮎釣りが面白くなったら道具を揃えて、春は渓流夏は鮎という年間計画で釣りを楽しもうと思っている。
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