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2010年6月21日 (月)

猫の家出

 朝六時に突然電話が鳴る。こんな時間に誰だろうと思って取ると、隣家のおばさんからだ。
「お宅の猫が来てるわよ」
半信半疑で行ってみると、うちの十歳になるメス猫がギャオギャオ鳴いている。おばさんに礼を言って、抱えて連れ帰った。色々心当たりはあるのだが、早い話が家出をしたものの心細くなって、隣家に助けを求めたということのようだ。

 そもそもこの猫は今から十年ほど前、流れてきたメスの野良猫が我が家の外階段の下(当時は電気温水器があって暖かかった)に住み着いて、そこで産み落とした四匹の子猫のうちの一匹である。母猫と兄弟たちはいつの間にか流れていってしまったが、この猫だけが定着し、うちと両隣の三軒で世話をしていた。
 ところが一昨年の春、よそから来たノラ猫と喧嘩をして、背中に大きな傷を負った。獣医に連れていき治療したが、先生から「もう歳だから、外で飼うのは厳しいです」と助言され、家で飼うことにした。しかし、うちには当時十六歳になる生まれも育ちも我が家の老描がおり、年寄り同士で折り合いが付くかが心配された。
 結局仲良くはならなかったが、お互い適当な距離を置くことで折り合いが付いたようで、二匹は平和に同居していた。ところが、昨秋十八歳になった元々いる方の猫が老衰で死に、ここ半年ほど飼い猫一匹の状況が続いていたのだ。

 そこへ私が子猫を二匹もらってきたのが今回の騒動の発火点となった。野良猫の子を二匹もらったのだが、一匹は猫風邪がひどいので、取りあえず三週間前にオス猫をもらってきた。これがやんちゃで、先住猫に飛びかかるものだから、先住猫はすっかり警戒して引き籠もっていた。そのうち、子猫が潜伏期間だったらしく猫風邪を発症、鼻水と目の腫れがひどくなってしまい、医者通いをしていたら、それが先住猫にも感染。先住猫は治りが遅く、獣医で三回も点滴を打ってやっと元気になってきた。
 そこへ一昨日、風邪が治った新しいメスの子猫がやってきたのである。子猫同士がじゃれ合って遊んでいるので、これで先住猫の負担も減るだろうと思っていたら、今朝の家出騒ぎとなったわけだ。

 脱出経路は以前にもやったことのあるルートのようだ。便所の窓(二階)へ便器と水タンクを伝って登り、車庫の屋根へ飛び降りるのだ。このルートは二メートルくらい飛び降りるので、戻ってくることはできない。隣のおばさんの話では、ドーンと何かが落ちた音がして、暫くすると縁側で猫の鳴き声がしたのでサッシを開けると、迷わず家の中に入ってきて出ていこうとしなかったらしい。
 先住猫とすれば、一人でのんびり暮らしていたのに、急に狼藉者が現れたり風邪をうつされたりで踏んだり蹴ったり。抗議行動のつもりで家出を試みたものの、外に出たら怖くなってしまい(外猫だった頃は随分流れ者のノラにいじめられた経験あり)、馴染みのおばさんに助けを求めたのだろう。
 気の毒なことをしたが、いずれ子猫たちとは馴染んでくれると思うので、当面は脱出経路の警戒を強化して様子を見守るつもりだ。

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