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2010年11月26日 (金)

五新線バス専用道

奈良交通バス五条西吉野線

 クルマに寝袋を積んで関西方面に行ってきた。
 まず最初に行ったのは奈良県五條市にある奈良交通バスの五条西吉野線。鉄道好きには五新線ないし阪本線の専用道バスと言った方が通りがいいだろう。経緯はあちこちに書かれているので省略するが、およそ九キロの鉄道未成線跡を利用したバス専用道路だ。
 一九六五年から国鉄バスの運行が始まり、JR西日本に移管されて、二〇〇三年十月からは地元自治体が奈良交通に運行を委託する形で運行されている。運行開始当時は続行でバスが発車していったらしいが、何処も同じ過疎とモータリゼーションで、現在は平日五往復、土日祝日は一往復のみの運行である。
 日曜日だったので、たった一本の五条駅前6時52分発の専用道城戸行きに乗車。始発は五條バスセンターだが、五条駅前までは乗客ゼロ。五条駅前からは私を含め三人の乗客だ。しかし、私以外は専用道に入る前に降りてしまい、専用道区間は私一人の貸切である。
 廃線跡のバス専用道は福島県の白棚線で乗ったことがあるが、単線分の軌道敷が緩く曲線を描いている上を走っていくのは気持ちがいいものだ。五條は柿の産地として有名だが、専用道の両側には柿畑が広がっており、紅葉の山々と黄金色の柿の実が見事だ。残念ながらどんより曇った天候だったが、日が差したらさぞかし絶景だったであろう。
 終点の専用道城戸で、折り返し乗車する旨運転士に告げる。往路は黙っていた運転士が、バス専用道や沿線のことについて色々解説をしてくれる。やはり全国から乗りに来る物好きは多いらしく、動画サイトに自分の案内の声入りで全面眺望の動画がアップされているとのことだ。専用道城戸からの乗車は一人。途中から三~四人の乗車があった。運転士によれば、平日は五條高校(分校?)の生徒が通学に使うので、スクールバスのような状態だが、休日は殆ど乗客がいないらしい。気になった専用道の維持費について聞いてみると、やはり道路は市が維持管理しており、シルバー人材センターの人たちが草刈りをしたりしているのだそうだ。一般道として開放できない(長い橋梁やトンネル部では自動車同士のすれ違いが出来ないから)のでバス路線も細々と維持せざるを得ないというのが実情らしい。
 専用道を走るバスというのは私のような鉄道好きにとっては面白いが、日常的に利用する立場からすると集落から遠い所を通っていて不便だ。実際平行する国道には専用道よりずっと沢山のバスが走っており、こまめに集落に停車していく。
専用道の集落に近い区間は地元のクルマが結構入り込んで生活道路化しているらしいので、今更自動車を封鎖して自転車道にも出来まい。何だか将来の見込みが立たず、今後も現状維持で細々と継続されていくのだろうか。

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