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2011年3月 1日 (火)

ソニー/ICZーR五〇

 ソニーの新製品。昔、ソニー小僧だった私だが、ここ十五年くらいは単体のラジオ受信機以外のソニー製品を購入していない。技術で売っていたソニーの電気製品と本田のクルマには、八〇年代後半以降魅力を感じなくなっていた。
 そんなソニーが遂にやってくれた。エアチェックという言葉が死語になって久しいが、細々とラジオ番組を録音し続けていた私のような変人が待っていた製品だ。家電の新製品を発売日に予約購入したのは初めてかも知れない。
 概要を説明すれば、昔からある小型ラジカセの録音媒体がカセットテープからメモリーカードに変わり、最大二〇件登録できる予約録音機能を搭載した製品だ。この最大二〇件の予約録音というのが肝心なのだ。単一番組を予約録画するのであれば、チューナーとパソコンのサウンドカードを繋いで、タイマー録音ソフトで録音すればよい。私も長いことこの方法で録音してきた。しかし、一週間のうちに複数の録音したい番組がある場合や、旅行などで家を空ける場合に困るのである。なので、曜日時間帯や放送局がバラバラな番組を混在して予約録音できるのが有難いのだ。
 実はこの手の製品は、既にサン電子、オリンパス、三洋電機から発売されている。私はサン電子のトークマスターⅡを何年か使っている。予約録音機能においてはトークマスターⅡもICZーR五〇もさほど変わりはない。オリンパスのラジオサーバーは心が動いたが、値段が高すぎることと、録音方式がWMA形式だけなので、今までのMP3形式と別形式になるのが嫌で思いとどまった。三洋のRSシリーズも、ポケットサイズのICレコーダーをクレードルに納める形態が気に入らなかった。部屋に固定で使用する形状で、AMの外部アンテナを接続できるものが出ないものかと期待していたのだ。
 そこに登場したのが、このソニー/ICZーR五〇である。まだ二週間ぐらいしか使用していないが、既存のトークマスターⅡと比べて良いところ悪いところを書き出して見る。なお、これはあくまで単体で使用し、録音したファイルのパソコンへの転送はカードを媒体にした受け渡しでの使用感である。

【良いところ】
・筐体が大きい(弁当箱くらい)ので、固定使用に安定感あり。
・ステレオスピーカー内蔵で、据え置きラジオとしての満足できる音質。
・日本語表示ボタンで、取扱説明書を見ずとも大体の操作ができる。
・AMの感度はまあまあ。内蔵アンテナでもそこそこ使える。
・外部記録媒体がSDカード対応(メモリースティックだけじゃなくて本当に良かった)。
・録音方式がMP3(WMAじゃなくて良かった)。
・録音のビットレートが3種類のみ(一九二kbpsステレオ、一二八kbpsステレオ、四十八kbpsモノ)で、FM高音質、FM普通、AMで無駄に迷う必要がない。
・スリープタイマー搭載(録音だけに特化しておらず、枕元ラジオとして使いやすい)。
・カード媒体に自由な名前のフォルダを作成できるので分類が楽。
・地域ごとの放送局がプリセットされており、自動生成される録音ファイル名にも日時と放送局名が入る(ローカル局のみ)。

【悪いところ】
・録音レヴェルが低い。
・自動時刻修正機能がない。

 と、良いところが殆どなのだが、時刻修正機能がないのはかなり痛い。ネット接続環境にあるパソコンに接続して、付属ソフトを立ち上げると、時刻サーバーに接続して自動で修正するらしいのだが、時刻修正機能は単体でつけて欲しかった。トークマスターⅡはNHKーFMの時報を受信して自動で時刻修正をする(多分?)ので、単体でも時刻が狂わないのだ。おそらく同じ機能を持たせるとFM用のロッドアンテナを伸ばしておかないといけないのが、この機能を非搭載にした理由ではないかと勝手に推測する。確かにトークマスターⅡではFM用のワイヤーアンテナを常時張っておかなければならないから邪魔ではある。録音媒体をカードにした段階で、単体のみでの使用する想定を切り捨てたのだろう。事情はよく解るのだが、それほど搭載が大変な機能とも思えないので、両方搭載して欲しかった。
 ラジオの録音は冒頭が時報の正時音、「ポーン」から録音されていないと嫌な私が神経質すぎるのか。乗り鉄だった影響か、時計の時刻は一秒でも狂っていると気に入らない。自宅で自分が見る範囲の時計は全て電波時計である。正時がずれるデジタル放送は気持ちが悪い。だから、音質が良いと言われても、ラジコから録音する気にはならないのだ。もっとも、ラジコは頻繁に落ちるわ、しょっちゅう音声はとぎれるわで、到底本放送と比べられる代物ではなく、難聴対策用の域を出ていないと感じる。

 パソコンと接続して使うとまた印象が変わるかも知れないが、常置場所をパソコンから離れた枕元にしてしまったので、当分は単体での使用が続きそうだ。そもそも、パソコンに近づけるとノイズを拾うので、この辺の兼ね合いをメーカーとしてはどう考えているのだろうか。
 すぐにバージョンアップしたりはしないだろうが、数年後に後継機(?)が出るまでは付き合うことになりそうだ。他社からも類似製品が出ることで、このジャンルの製品が洗練されていくことを願っている。

【半年使用レビュー】(二〇一一年九月七日)

 半年間毎日使ってみて、若干補足する。
 まず記録メディアのSDカードだが、対応している三十二ギガバイトの物を挿すと、起動にものすごく時間が掛かるようになる。起動時にカードの内容を読みに行くらしく、数十秒も経ってから音が出る。録り貯めが出来るように三十二ギガを買ったのだが、お話にならないので二ギガに戻したので、録り貯めは三週間ぐらいしか出来ない。
 そして、何ともダメダメなのが最初にも書いた時刻修正機能の件。何がダメかというと内蔵時計の精度が著しく低いのだ。恐らくゼンマイ仕掛けの時計でも入っているのだろう。一日一秒以上コンスタントに遅れていく。なので一週間も時刻修正しないと、番組の第一声が切れてしまうのだ。せめて進んでくれればまだ救われるのだが、遅れるのは致命的。このおかげで肝心な部分を録り逃がすケースが何度もあったので怒り心頭だ。
 そして、パソコンに接続しないと時刻修正が出来ないのに、接続したままだとタイマー録音が作動しないという仕様になっている。こんな馬鹿な話はない。
 私の使い方では、SDカード内のMP3ファイルをそのままパソコンに取り込んで使っているので、何とか言う付属のソフトを使う必要はない。しかし、このソフトを立ち上げないと時刻修正が出来ないので、二三日に一度パソコンに繋いで、使いもしないソフトを立ち上げ、終了し、パソコンから外し、外すと勝手に電源が入るので手動で電源を切るという、非常に煩わしい作業を行わなければならない。ほったらかしておけば勝手に録音しておいてくれるという、一番期待した部分が、一番嫌な状態で中途半端である。
 音質の悪さ(強音部の音割れ)や録音レヴェルの低さは我慢できる範囲だが、この時刻修正の問題は致命的だ。大いに期待して使い始めたが、この部分が改善された同様機種が発売されたら、迷わず買い換えると思う。期待が大きかった分、本当にガッカリというのが使用半年の感想である。現在は苦肉の策で、予約録音の時刻を全て番組開始一分前に設定している。今時こんなアナログな対応をユーザーに強いている事を、メーカの担当者は恥じるべきだし、もしファームウェアで対応出来る(ゼンマイ式だとしたら無理かも)としたら、即刻対応すべきだと思う。

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