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2012年11月29日 (木)

端っこ巡り

 十一月の三連休に有給休暇を加えて、クルマで無計画な旅に出てみた。実を言うと、当初目的地は一箇所あったのだが、ついでがどんどん増えてしまい、目的がずれてきてしまった。最初に立ち寄ろうと思ったのは本州最西端の毘沙の鼻だが、連休の渋滞のため到着が遅くなるので、一気に本土最西端の神崎鼻を目指すことにした。
 長崎道の川登パーキングエリアで仮眠、翌朝一番で神崎鼻を目指す。日本の最西端ということは日の出も日本一遅いということだ。七時前に到着するとまだ薄暗いが、既にバイクで来た青年二人連れの先客がいる。駐車場から波打ち際の道を辿って最西端の碑まで辿り着く。波打ち際まで降りられる磯の一段高い所に碑が建っているが、周辺は九十九島と呼ばれる無人島群があり、沖合七キロほどの所には平戸島がある。突き出した岬ではないので最西端という実感は湧かないというのが正直な感想だ。橋やトンネルで行ける最西端ということで、平戸島の最西端まで行ってみてもよいのだが、こちらも目の前に魚釣崎という無人島がある上に、山道を相当歩かないと辿り着けないようだ。どうも西の涯は茫洋として実感が湧かない。思い切って与那国島まで行くべきだったのだろうか。

 最西端が今ひとつパッとしなかったので、翌日は本土最南端の佐多岬を目指した。私の予備知識では、佐多岬一帯は岩崎産業の経営する佐多岬ロードパークという公園になっており、有料道路を通らないと最南端に到達できない。自動車以外での通行は禁じられているので自転車や徒歩では佐多岬に到達できず、その筋の方々からは大変評判が悪いらしい。
 ところが、実際に向かってみると大泊の第一料金所には人の気配が無く、「通行無料南大隅町」と書かれた札が立てられている。更に進んで観光船乗り場の先の、第二料金所があったらしき地点には「十月三十日より通行無料南大隅町」と書かれた看板があるだけで、料金所自体が撤去されている。駐車場にクルマを駐めて遊歩道を歩き岬を目指す。神社を越えるとレストハウスだった廃墟があり、少し進んだ展望所の先で展望台への道は立ち入り禁止になっている。どうやら展望台の撤去工事が行われているようだ。
 後で調べた所によると、岩崎産業は採算の取れない佐多岬ロードパークの経営を放棄し、地元自治体に道路や施設を譲渡したのだそうで、現在展望台などは建て替えに向けて撤去作業を行っているようだ。本来の展望台ではなく中途半端な所からしか最南端を望めないのは不本意だが、ろくに下調べもしないで来たのだから仕方がない。更によく調べると展望所から最南端まではまだ三百メートルほどあって、国土地理院の地形図には幅員一、五メートル以下の道路が続いている。中途半端な展望所で納得して帰ってきてしまったが、本当に南の涯まで行ったことになるのだろうか。少し不安である。

 学生の時に行った納沙布岬と宗谷岬を合わせると、日本の東西南北端を一通り押さえたことになった。四隅を押さえたということは、オセロならば勝利はほぼ確実なのだが……。

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