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2014年9月14日 (日)

プラムの国

 群馬県最大の観光名所、プラムの国へ行ってきた。元々は普通のプラム農園で、収穫時期になるとプラム狩りをやっていたのだが、収穫時期以外にも来園者が楽しめるようにと、経営者が敷地内にアトラクションを手作りしていき、段々と独自の世界が出来上がった施設で、様々な遊具や動物ふれあいコーナー、そして今回の目的である恐怖の洞窟があるという。

 国道十七号沿いにある案内看板を頼りに進んでいく。普段は恐怖の洞窟が前面に出されているらしいが、プラム狩りの季節なので穏健な案内表示になっている。駐車場にクルマを止めると大きな案内板がある。非常に大雑把な園内案内図の下に、テレビ取材時の写真が掲げられている。そしてその脇には何やらオブジェのようなものがあり、半透明のドームの中で電球が光っている。
 入口でプラム狩り込みの入場料八百円(プラム狩り時季以外は四百円らしい)を払うと小さなビニール袋と皮むき用の果物ナイフを渡される。そしてプラム狩りの説明を受ける。実際に木の下に行って「赤いのではなく紫色のを取るように」と指示される。とりあえず一個もいで皮をむいて食べてみる。甘酸っぱくてなかなかおいしい。受付小屋の周辺には休憩所のような場所があり、水槽に入った巨大なミドリガメと、小さなケージに入ったウサギなどが居る。それらを眺めた後案内に従って坂を下り、遊具などがある広場に向かうと、どこかから若い女が楽しそうにキャアキャア叫んでいる声が聞こえる。先客が居るようだ。
 坂を下りて広場に着くと、先客のカップルが洞窟から出て来たところのようで、遊具のコーナーで独楽回しなどをして遊んでいる。眺めるとバスケットゴール、バドミントンのコート、シーソー、ぶら下がりシーソー、廃ガードレールの橋(平均台?)、パンチングボール、廃タイヤやガードレールの支柱の上を渡る遊具(かなり危険)、滑り台、ターザンロープなどの施設と、竹馬、リム回し、パターゴルフ、独楽回しなどの遊具が乱雑に置いてある。そして、大きなウサギ小屋があり、沢山のウサギが飼育されている。
 まずはウサギ小屋に入ってみる。ウサギが脱走しないように気をつけながら中に入ると、腹が減っているらしくウサギたちがワラワラと群がってくる。どいつもこいつも薄汚くて可愛くない。すぐに小屋を出ると、次はターザンロープで遊んでみる。これはちゃんとワイヤーロープを張って滑車がついているので、滑らかにスピードが出る。童心に返って楽しかったが、借りた果物ナイフを片手に持っているので、転んだりしたら結構危険だ。あとの遊具は正直どうでもいいので、この施設の核心である恐怖の洞窟に入ってみることにする。全長五十メートルほどの人工洞窟の中に、お化け屋敷的なアトラクションが色々あるようだ。筑波山のガマ洞窟と同様の趣向である。蚊に悩まされながら入口を入る。この手の施設では定番になっている人感センサーにより電動の様々なアトラクションが動く。特にここで感心したのは、他では見られないエアブローを上手に使った仕組みが何箇所かある。蝙蝠のぬいぐるみが天井から糸で吊されている。これだけでは面白くも何ともないのだが、人感センサーでエアブローが起動すると、この蝙蝠に空気が噴射され、不規則に動き回るさまは本当の蝙蝠の動きに近く、大変良く出来ている。その他におどろおどろしい人形が電動で動いたり、足元が突然クッションになっていてびっくりする仕掛けなどもある。なかなか凝っていて面白いが、もう少しメンテナンスをした方がいいなどと思っていると、突然何者かが飛んできて顔をかすめて飛んでいった。びっくりして懐中電灯を点けると、何と本物の蝙蝠が天井からぶら下がっている。これには相当肝を冷やした。最後にカーテンの隙間のような所からマネキンの手が出ていて、「これで洞窟とお別れです、握手をして下さい」と書かれている。何が起こるかと恐る恐る握手をしてみると、何と何も起こらない。最後に強烈なフェイント攻撃なのか、本当は電流仕掛けか何かがあったんだけど壊れているのかは定かではない。
 洞窟を出てプラム園に戻り、お土産用のプラムをもぎ取る。ビニール袋が小さいので五個しか入らない。駐車場に戻ると反対側に自転車周回コースがあり、何台かの自転車が置いてある。しかし、どれもサドルが破れて中のスポンジが覗いており、座ったら間違いなく泡状の水が出て来てズボンが濡れそうである。暫し逡巡していると、何だか駐車場が賑やかになる。見ると女子大生と思しき五六人連れの若い女の子が、ワイワイ言いながらこちらへ歩いてくる。見た感じ大学のテニスサークルの合宿帰りという雰囲気だ。プラムの国の看板や案内板を見て「何これ~」「すっご~い、怪しすぎる~」などと言い合っている。中で威勢のいいのが「こりゃ入ってみるしかないでしょ」と言うと、ぞろぞろプラムの国に入っていった。どんな集団で、どうしてこんな所に迷い込んだのか。近所にリゾート地があるわけでもなく、バス停すら無いところに身軽な格好でぞろぞろ歩いて来たのも不思議だ。周辺に駐めてあるクルマも無い。もしかすると谷川岳の雌狸たちが退屈しのぎに化けてきたのかも知れない。プラム園には犬は居なかったので、園主のオッサンが化かされなかったか心配である。

Kyofu

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