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2014年10月27日 (月)

カワハギ竿の修理

 毎年のことだが、鮎シーズンが終わると、さてこれから来夏まで何をしようかと悩む。今年はカワハギの薄造りを肝醤油で食いたいなあと思った所から段々飛躍して、カワハギ釣りに挑戦してみることにした。リールはLTアジ用の安いのを持っているので、スズミ釣具の安いカワハギ竿とスノーピークのアサリ剥き、出来合の仕掛けを数組買い込んで、久比里の巳之助丸を予約。始発で出かけても土曜日の乗合は既に満席。一番舳先に釣り座を決めて出船までアサリ剥き。事前に練習した(串アサリが沢山出来た)甲斐あって餌も準備万端。船は久里浜を出てすぐの所で停まり釣り始める。第三投くらいで当たりがあったのかと思って合わせた瞬間、あっさりと竿の先端から四〇センチほどのところがポッキリ折れる。軽い根掛かりで仕掛けは上がってきたが、あまりのことに呆然。ここでやめるわけにも行かないので、、予備に持ってきていたLTアジ用の竿に替えて釣り再開。胴調子の竿で要領を得ないが、納竿までにワッペンサイズ含めカワハギ七匹とカサゴ三匹。釣りは面白いし食べても旨いカワハギなのでまた釣りに行きたいが、そんなにしょっちゅう行けないので、また竿を買うのも悔しい。そこで折れた竿を修理してみることにした。

 まず、折れた穂先を持ってホームセンターの資材売り場へ行き、折れ口に差し込める直径四ミリのステンレスパイプを購入。二液混合式のエポキシ接着剤、補修糸、カシュー塗料、耐水ペーパーを用意して作業にかかる。

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(折れた部分)

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(φ4mmステンレスパイプ)

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 まず、折れた部分をハサミで整える、カーボン繊維がささくれているのを切りそろえる。

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(ステンレスパイプを切断)

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 ステンレスパイプを金鋸で一〇センチに切って、竿とパイプの間にエポキシが入りやすいようにと、曲がった時に力が集中しないように切り口部分にヤスリをかけてテーパーをつける。

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(竿の中とパイプの表面にエポキシ接着剤を塗布して差し込む)

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 竿の中とステンレスパイプにエポキシを塗って差し込み、はみ出たエポキシを拭いて放置。五分硬化型を使ったので、一時間ほどで硬化完了。

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 接続部分前後を耐水ペーパーで磨く。竿の塗料と盛り上がったエポキシを削って平らにする。

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(カシュー塗料を塗った上から補修糸を巻き)

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 接続部分前後にカシュー塗料を塗り、乾かないうちに補修糸(ポリエステル)を平行巻きにしていく。これを三回やって、三重の補修糸をカシューで固めた状態にし、最後に表面にカシューを一塗りする。
 力のかかる部分なのでステンラスパイプを入れたが、気がかりなのは折れた部分がソリッド穂先とチューブラーの穂持ちとの接続部分から三センチほどの所なので、ソリッド穂先のすぐ下にステンレスパイプが入ることになる。こうなると、その接続部分に力が集中することは容易に想像出来るので、次回折れるとすればそこから。つまり、今回折れた部分の三センチ上からポッキリ行くはずである。
 一晩乾燥させて強度を試してみる。

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(硬化完了して、見た目はしっかりした感じだ)

Photo
(2kg強のおもりを吊り上げてみる。何とか大丈夫そうだ)

 というわけで、一応修理には成功し、まだベラ一匹すら釣り上げていないカワハギ竿は辛うじて廃棄処分を免れた。少なくとも今シーズン中にもう一回はカワハギ釣りに行って、この竿でカワハギを釣り上げてみたいものだ。

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2014年10月 7日 (火)

セブンアイランド大漁

セブンアイランド大漁

ジェットフォイル 一六五総噸
一九九四年一月川崎重工で建造(第十四番船)

元・クリスタルウイング(海上アクセス)~ジェビ2(JR九州)~ビートル5(JR九州高速船)

二〇一五年一月 東海汽船(伊豆諸島航路)に就航予定

 以前ここに書いたが、伊豆諸島航路では就航船舶の入替が一気に進んでいる。一月のあおがしま丸、六月の橘丸の就航に続き、十二月にはフェリーあぜりあが就航予定。一方ジェットフォイル船隊ではセブンアイランド夢が退役し、JR九州高速船から譲受したビートル5が一月から就航する。その新たに投入されるジェットフォイルの船名とデザインが東海汽船から発表された。

 船名はセブンアイラント大漁、東海汽船発表によればこんな感じになるらしい。勿論命名とデザインは東海汽船名誉船長の柳原良平氏によるものだ。

Photo
発表された新デザイン「セブンアイランド大漁」

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ビートル5世(画像は拾いものです)

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クリスタルウイング(画像は拾いものです)

 多分、私も皆さんと同じ意見で、これ以上は考えられない最高の名前と最高のデザインだと思う。JR時代の酷すぎるデザイン、船名とは雲泥の差だ。せっかくだから、唯一地味でみっともないさるびあ丸も、柳原名誉船長に命名とデザインをやりなおしてもらえば、東海汽船全体のイメージが統一されて、いいのではないか。



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2014年10月 6日 (月)

県民ホールの千人

神奈川県民ホールリニューアル&開館40周年記念

マーラー/交響曲第八番変ホ長調「千人の交響曲」

独唱/横山恵子、並河寿美、菅英三子(ソプラノ)
    竹本節子、小野和歌子(アルト)
    水口聡(テノール)、宮本益光(バリトン)、ジョン・ハオ(バス)
合唱/県民ホール特別合唱団、湘南市民コール、洋光台男声合唱団他
児童合唱/小田原少年少女合唱団
管絃楽/神奈川フィルハーモニー管弦楽団
指揮/現田茂夫

二〇一四年一〇月五日(日)神奈川県民ホール

 神奈川県民ホールが開館四〇周年を機に改修をして、リニューアル公演でマーラーの交響曲第八番(以下「千人」)を取り上げた。県民ホールは学生時代に三年間、日本フィルの横浜定期会員だったのでよく通った。オーケストラだと低音が全然鳴らないホールで、みなとみらいホールが出来ると日本フィルも神奈川フィルもそちらに移ってしまい、調べると大ホールの客席に入るのは丁度二〇年ぶりである。
 オーケストラピットをフルに使い、更に音響反射板を数メートル下げて、舞台上には見上げるような合唱の雛壇が組まれている。合唱団はおおよそ五百人くらいだが、児童合唱は三〇人弱とバランスが悪い。オーケストラは十六型で管は最小限の五管編成。ティンパニは二組(三大づつ、両手打ち無し)。
 合唱が入場しオーケストラが入場した所で場内アナウンスが入り、注意事項が告げられる。飲食するなとか、緊急地震速報がどうのこうの、いざとなったら頭を保護しろとか、鬱陶しい極みだ。更に県知事が登場して、どうでもいい内容の挨拶がある。せめて、千人が県民ホール、神奈川フィルとも初演であるくらいのことを言えばいいのに、人数が多いという子供が見てもわかるレヴェルの話でお粗末だ。開演前からうんざりさせられて、やっと演奏が始まる。

 現田茂夫の千人は五年前に藤沢市民交響楽団で聴いたが、面白くも何ともなく、変な舞台衣装に汗染みが拡がっていったことと、第三ソプラノの胸元が大きく開いていておっぱいが見えそうだった以外の印象が無い。今回もお馴染み詰め襟燕尾服で登場し、何のメリハリも無い音楽を進めていく。前回はアマオケだったので緊張感があったが、今回はプロオケなので緊張感も無い。ただただ淡々と音楽が進んでいく。曲に対する共感とか表現欲が何も感じられず、何故この指揮者が近年プロオケから声が掛からないのかが解る気がする。そして第一部の最後では取って付けたような加速をする。合唱の上向音階が歌えないから誤魔化しているのか。
 第一部の後に二十分の休憩が入る。交響曲の楽章間に休憩を入れるのは違和感があるし。曲が終わってないのだからオーケストラを立たせたり、客席に向かって拍手を受けるのはどうなのか。休憩明けも板付きで始めればいいのに、本番明かりになってから拍手を受けて独唱者共々登場する。色々意見はあると思うが、私は違うと思う。
 第二部も地味な演奏が続く。臨時編成主体の合唱団は健闘しているが、やはり音程が怪しかったりピアニシモが苦しかったりする。児童合唱はレヴェルは高く好演だが、いかんせん人数が少ないので埋もれがちなのは仕方ないか。合唱を立たせっぱなしにするのは賛成。晋友会みたいに立ったり座ったりして、挙げ句第二部頭は座って唱うなんぞ、オレたちすごいでしょ感が伝わって気分が悪い。独唱陣も後述するテノール以外は合格点で、オーケストラと合唱の間に配置されて居るため、合唱と絡むと音量的に厳しいのは仕方ないだろう。オーケストラにも小さなミスは散見され、近年のプロオケがやる千人にしてはかなり不満足な出来だ。そして、その不満足の原因は現田の指揮に尽きると思う。曲に対する思いや、演奏にかける意気込みが一切感じられず、棒を持たずにヒラヒラ指揮している姿に、記念行事で大曲を取り上げているという責任感や高揚感が感じられないのだ。同じつまらない演奏だったが、雰囲気だけは大熱演だった井上道義の方が遥かに役者が上だ。県民ホールは記念すべき演奏会に何故こんなつまらない指揮者を呼んだのか。聴いたことは無いが、神奈川フィルでマーラーを連続して取り上げていた金聖響あたりをキャスティングした方がましだったのではないか。
 というわけで、飯森/東響と並ぶつまらない千人になるかと思われた演奏会だったが、ドキドキすることがあった。テノール歌手が、第一部では間違って飛び出して慌てて唱い直すなどしてちょっとハラハラさせられたのだが、第二部のソロの重要な部分、七二四~七四八小節をで完全に落っこちるというアクシデントがあったのだ。見ていた感じでは出そこなったのではなく、完全に出番を忘れていた感じで、気がついて慌てて楽譜を見て、次のフレーズから唱い出していた。更にひどかったのはその後の態度で、何度も楽譜を見直しては首をかしげていた。明らかに数小節分唱ってないのだから見直したって始まらない。プロだったらミスした後ほど、「それが何か?」という態度でデンと構えていなければいけない。合唱団の親戚縁者ばかりの客層からして、落ちたことに気づいた客は一割以下だと思う。
 千人は取り上げること自体が記念行事のことが多いので、下手な演奏でも大抵感動させられる。今回は若干ハラハラさせられた分、何の感慨も湧かなかった飯森/東響よりはマシだったかも知れないが、極めてつまらない千人だったと言える。特に大健闘だった合唱の皆さんには気の毒だ。決して上手とは言えないが、音楽を作り上げようとする意欲が一丸となって、とても感動的な演奏会になる可能性はあったと思う。しかし、指揮者の目指す方向がそのような祝祭的なものではなかったようだ。現田の指揮は一切遊びやルバートが無く、N響を振ったデュトワに近いが、デュトワに感じた厳しさが無く、こんな曲は簡単だという声が聞こえて来るようだった。固定観念だと批判されるかも知れないが、周年事業などでアマチュア合唱団を組織して上演するような千人の場合は、オーケストラの定期公演で取り上げる場合とはスタンスを変えて、祝祭色を前面に出す演奏をしてもいいのではないかと思う。

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