最南端&最西端航路
ぱいかじ(安栄観光貨客フェリー)十九噸
フェリーよなくに(福山海運カーフェリー)七五三噸
長年隣の部屋に住んでいた娘が嫁に行くことになった。挨拶に来たら渡そうと思って、ご祝儀とも餞別ともつかないものを用意していたのだが、挨拶もせずに出て行ってしまった。少しまとまった金が浮いてしまったので、石垣島までの往復航空券を買った。目指すは日本最南端と最西端の定期航路である。
波照間島航路(五月十八~十九日)
石垣島から八重山の島々には安栄観光の高速船が頻発している。サーフェースプロペラという水面を叩くような推進装置を装備していて興味深いが、乗ってさほど面白い船ではない。波照間島へは週に二往復ほど貨客フェリー「フェリーはてるま」が就航している。この船は倒産した波照間海運が所有していた、一九九〇年就航、一九四総噸という小型のフェリーだ。片道はこれに乗りたいと思ってスケジュールを組んだ。
与那国航路(五月二十~二十一日)
与那国島には高速船は就航しておらず。福山海運のカーフェリーが週二往復就航している。こちらはまだ就航二年目の新しいフェリーだ。片道四時間という航路だが、船内には飲み物の自動販売機しかない。生憎海上はべた凪で、滑るように船は進んでいく。西表島を越えた辺りから海鵜のような鳥が船に並走して飛んでいる。餌付けするやつも居なかろうにと思っていたのだが、やつらは船に驚いて滑空する飛び魚を狙っているようだ。全く揺れずに与那国島へ到着。民宿でバイクを借りて島内散策。ヨナグニサンは見られなかったが(興味も無いが)、とにかく蝶類が多い島だ。また集落から離れたところで野良猫を見かけた。ヨナグニヤマネコかと思ったが、柄は普通の家猫のようだった。最高所の宇良部岳の山頂は薮をかき分けなければ辿り着けないが、事前にハブのいない島だと調べてあるので怖くはない。ところが、その後、道端に二メートルはありそうな大きなヘビを発見。「ハブはいない=ヘビはいない」と勝手に思い込んでいたので、ハブだと思って総毛立つ。後で調べたところ、ヨナグニシュウダというアオダイショウの兄貴分みたいなヘビであることを知る。これも滅多に見られないヘビのようだ。
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