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2018年10月 3日 (水)

井上/読響の千人

東京芸術劇場presents 井上道義&読売日本交響楽団

マーラー/交響曲第八番変ホ長調

独唱/菅英三子、小川里美、森麻季(Sop.)、池田香織、福原寿美枝(Alt.)、
   フセヴォロド・グリフノフ(Ten.)、青戸知(Bar.)、スティーヴン・リチャードソン(Bas.)
合唱/首都圏音楽大学合同コーラス(合唱指揮:福島章泰)
児童合唱/TOKYO FM少年合唱団
管絃楽/読売日本交響楽団
指揮/井上道義

二〇一八年一〇月三日 東京芸術劇場大ホール

 周年事業などではない東京芸劇の自主事業。予算が余っているのだろうか。
 絃は十六型、ハープ四、マンドリン二、ティンパニは二組で、両手打ちは無し。合唱は首都圏の音大(上野、国立、昭和、洗足、桐朋、東京、藝大)の学生と、OBと東響コーラスの男声が賛助出演で約二五〇名、児童合唱は約三〇名。金管バンダと栄光の聖母はオルガンバルコニーに配置。
 合唱はここのレヴェルは高いのだが、やはり寄せ集めのせいか纏まらない感じがした。一方、児童合唱は少年だけと云うこともあり、人数は少ないが理想的な発声で大健闘していた。もっとも私の席は一階前方上手側で、児童合唱(舞台上手のバルコニー席)に近いので聞こえやすかったのだが。
 声楽陣は女声は及第点だが男声に不満が残る。バリトンは好演だったが、見せ場の一番高い音が苦しいと云うよりは出ていなくて残念。外人歌手のテノールは下品な唱い方で興醒め。同じくバスは吠えるところは大声なのだが、それ以外は体格ほど声量はない。何故わざわざ外人歌手をキャスティングしたのか疑問。独唱は一部ではオーケストラと合唱の間だが、第二部は男声だけ指揮者の左右に移動。これはいいと思う。
 井上道義の指揮は、何年か前に名古屋のアマオケ&合唱団の寄せ集めを指揮した時の印象で全く期待していなかったのだが、今回はプロオケと音大中心の合唱と云うことで随分印象が変わった。前回は全く何をやりたいのかが伝わってこなかったが、それは巨大編成の素人たちを纏めるだけで精一杯だったと云うことなのだろう。今回は特にオーケストラだけの部分がそこそこ充実した音楽になっていたと思う。所々で普段聞こえにくい金管が聞こえたりして、面白く感じる部分があったのは収穫だと思う。アマオケ相手の時には神秘の合唱で照明を落とすような小細工をしていたが、今回は第二部全体で照明をやや落とす程度で、わざとらしい感じにはなっていなかった。
 今回特筆すべきは児童合唱の好演。学生の合唱団も纏まりは無かったが、健闘していたと思う。CD化用らしいマイクロフォンが林立していたが、バランスを調整すればCD化は可能だろう。ひっくり返る木管奏者や、携帯を鳴らす客がいなくて本当に良かったと思う。

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