「チャップリン」(二〇二四スペイン・オランダ・イギリス・フランス合作)
喜劇王、チャップリンの息子娘が語るドキュメンタリー。監督はチャップリンの孫なのだそうだ。
五年前にブライアン・ウィルソンのドキュメンタリー映画「B.ウィルソン約束の旅路」という映画を観たときと同じ感想。私はチャップリンの映画が好きなのであって、チャップリンの人生に興味は無い。それは自分の好きな他の芸術家、音楽家、俳優など全てに言えることで、私の興味は作品であって作者ではない。
四人の老人が代わる代わる喋っているのは、偉大な父だと子供はプレッシャーを感じるということと、チャップリンはロマの血を引いているという事だけ。浅学な私は迂闊にもロマというものを知らなかったし、音声ではジプシーと言っているのに字幕は頑なにロマと表記している。ジプシーと言われば何となく国を持たない放浪の人々という緩いイメージは持っているが、それ以上でも以下でもない。こじつけのようにチャップリンの作品にロマの血が影響していると言う方向にまとめて行くのだが、正直、だから何としか言いようがない。
例えば黒澤明や小津安二郎にアイヌの血が八分の一流れていたとして、作品の特徴をその血のせいだと言う方向に持っていくのは無理があるだろう。色々な意見があるのだろうが、私の認識としてチャップリンはイギリス人の俳優、映画監督で、アメリカで成功し、後にアメリカを追われた人だ。私は彼の作ったトーキーになる前の映画が好きなだけなのである。
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