2020年6月 1日 (月)

鮎釣り二〇二〇

・九月十八日(金)中津川(坂本) ゼロ

 世間は四連休だが、私は二十一日が出勤なので、その代休をとって平日釣行。相模川本流は濁っているので、中津川のいつもの場所に入るが、今日は平日なのに釣り師がかなり居る。
 水は僅かに濁りが残っているが平水。ただし垢は無く、喰み跡も無い。動き回れないので浅い瀬で細かく探る。風が強くて非常にやりにくい。午前中二時間弱竿を出したが、小さなカジカが一匹掛かっただけで終了。今期の鮎釣りもこれで終了にする。

 釣行十一回で釣果二匹。十年以上鮎釣りをしているが、言うまでも無く最悪の成績だ。長雨から猛暑という天候で、鮎が育たなかったという分析は可能だが、それにしたってひどすぎる。相模川の年券を買っているので他の川に転戦しなかったのも敗因だ。そもそも相模川本流ではほぼ鮎を釣った事がない。へら池でも使えるからと言うさもしい了見で年券を買ったのが失敗だったのか。よく分析をして来年の方針を考えたいと思う。

・八月二十五日(火) 相模川(六ツ倉) ゼロ

 今日から夏休みで六連休。当初は米代川遠征を決めていたのだが、地方では東京ナンバーのクルマは目の敵にされるという情報なので遠征は断念。全くノープランで夏休み突入。取り敢えず相模川に行くが、相変わらず絶不調。水も澄んで喰み跡も見られるが、追う気配はさらに無し。釣り師は何人か見えるが、誰も釣れていなくて、十一時過ぎ頃にはみんな引き上げてしまう。一本瀬が貸切になったところで広く探ってみるが、どうにも反応が無い。今年に関して言えば、秋刀魚と鮎は早めに見切りを付けるべきなのかも知れない。

・八月十八日(火) 中津川(坂本) ゼロ

 平日休み二日目は、今年のホームグラウンドとなりつつある中津川へ。見渡す限り釣り師も水遊びも居ない。やはり平日釣行はいい。水位も下がり澄み切った水は二十二度。今日こそは釣れるだろうと思い探るが気配が無い。独り占めの瀬を土俵掃き釣法で探るが反応なし。一時間半ほどで囮を二匹目に替えて、仕掛けもずっと使っている一本針から三本錨に変更。再び広く探るが反応が無い。
 幾つかの石には喰み跡も見られるし、水温もベスト。魚はあちこちで跳ねている。あの跳ねている魚や、浅瀬で群れているのは、鮎ではなくハヤなのだろうか。鮎釣りは、一場所、二オトリ、三に腕といわれるくらいで、縄張り鮎が居るところに囮鮎が近づけば、腕にかかわらず釣れるものだ。私は下手の横好きではあるが、ガンガン瀬でもない限り、囮をコントロールは出来ていると思う。何故釣れないのだろうか。
 元が取れるか心配だった相模川の年券も、今日が八回目の釣行で無事元は取った。釣果はたった二匹であるが。

・八月十七日(月) 相模川(六ツ倉) ゼロ

 お盆の土日は出勤当番だったので、解禁日以来の平日釣行で解禁日以来の相模川本流へ。水量は平水だがやや濁りが残っている。猛暑で垢腐れ気味だが、結構魚は跳ねているので悪くない感じだ。解禁日と同じ高田橋下流の一本瀬の一番下に入る。周りに釣り師は居ない。
 囮屋の親父が「釣れるのは流芯、野鮎が取れたら流芯へ。ただ、ヘチが釣れないから、一匹目を釣るまでが大変」と言われたので。まずは浅いチャラチャラした瀬を広く探る。水温も二十二度あるので、囮を弱らせないよう丁寧に泳がせる。一時間反応が無いので囮を交換して更に一時間半。ずっと釣れる気がしていたのだが、結局一度も反応なし。ここまで釣れないと呆れるが、才能が無いと諦めるしか無い。

・八月十日(月祝) 中津川(坂本) ゼロ

 連休最終日は一昨日と同じ中津川へ。一昨日は数名釣り師が居たが、今日は私だけだ。その代わり水遊びの客は相当居る。八菅橋の前後などはサマーランドのプールのような状態だった。水遊び客と距離をとりながら、貸切の瀬を広く探る。喰み跡のある石もあり悪くなさそうなのだが、全く気配が無い。十一時頃になるとこっち岸の大タープを広げた家族連れが、街宣車かと思うような大音量で音楽を流し始める。イヤホンで聴いていたラジオが聞こえないレヴェルの音量で、見るとクルマの後部に巨大なスピーカーが積んである。やれやれと思っていると、向こう岸ではカップルが、私が釣りを始める前から酒盛りをしながらじゃれ合っていたのだが、遂には膝の上に向かい合って座ってパンツの中をまさぐったりし始めた。
 流石に馬鹿馬鹿しくなって納竿。相模川の本流あたりだと水遊び向きでは無いので、これほど手に負えない状況にはならないのだが、濁りが抜けないので仕方が無い。早く相模川の濁りが抜けて竿が出せる状況になってほしい。

・八月九日(日) 丹波川(道の駅下) ゼロ

 三連休中日は早起きして丹波へ。水の色はまだ増水の名残がある感じ。元々上流部で垢付きの悪い川だが、完全な白っ川。鮎の気配も無い。去年いい思いをした道の駅下で竿を出すも気配なし。橋をくぐって上流に移動して驚く。以前は左岸側を本流が流れ、右岸側に村営釣場の区画渓流があった。姪っ子達が小さかった頃何度か釣場を利用したことがあったのだが、今は釣場があった側に本流が流れており、釣場は跡形も無い。去年の台風から復旧していないのか、今年の雨でやられたのか。夏の稼ぎ時にまともに営業できないのは気の毒な話だ。というわけで、あれた河原を一直線に流れる渓相になっており、全く気配もなし。粘っても無駄と早々に切り上げる。
 昼過ぎには帰途につくが、吉野街道の対向車線は梅ヶ谷峠口から古里まで断続渋滞。県境をまたげない律儀な都民達は一斉に奥多摩を目指してきたようだ。

・八月八日(土) 中津川(坂本) 二匹

 三連休初日の土曜日。ゆっくり起きて、先週と同じ中津川の坂本堰の上流に入る。今週は川遊びの家族連れが既に二組入っており、上下に釣り師も数名居る。水は平水だが、まだ垢はイマイチで喰み跡も殆ど無い。午前中一時間ほどやるが反応なし。昼休憩後浅めの瀬を探ると待望の一匹目。八月八日にして今季初の鮎を手にする。囮を野鮎に替えて暫くすると同じ場所でもう一匹。どちらも十五センチくらいの小さめの鮎だが、囮と比べると黄色みが出ている。しかしその後は続かず。十五時まで頑張ったが追加無し。風も出てきたので納竿。
 何とかボウズ続きからは脱出したが。明日以降どうするか悩む。相模の本流は濁りが抜けてないし、中津、道志、丹波あたりは水遊び客との争いになりそうだ。

・八月二日(日) 中津川(坂本) ゼロ

 やっと梅雨明けの土曜日、満を持して出かけたが、クルマの挙動がおかしい。左後輪の空気が抜けており、何やら刺さっている。なじみのタイヤ屋に持ち込んでタイヤを外してもらうと、直径六ミリ、長さ十センチほどの「し」の字型の鉄の棒が刺さっていた。ぎりぎりタイヤ交換にならず修理で済んだが、出鼻をくじかれて竿を出せず。
 梅雨明け二日目の日曜日。相模川は濁りが抜けないので、丹波川、道志川、中津川のどこにしようか迷う。前日良さそうだった中津川の坂本堰の上流に入ってみる。やや濁りが残っているが平水に近いくらいまで水は落ち着いている。ただし垢は全く付いていなくて、喰み跡はほぼ無し。
 釣り師も少なく、一人一瀬でのびのびと探るが、午前中いっぱいやっても全く反応なし。魚ははねているので居るはずだが、垢が無いから追い気も無いのか。昼になると向こう岸から家族連れが入ってきてバシャバシャ泳ぎ始めたので納竿。
 四連続ボウズで、八月まで一匹の鮎も釣れていない。才能ではなく適性が無い気がしてきた。

・七月十二日(日) 道志川(大川原橋) ゼロ

 所用があったり増水続きだったりで、六月二日以来の釣行。前日に道志川、相模川、中津川と偵察し、道志と中津は何とか竿が出せると判断。下見には何度か来ている道志川の大川原橋に入る。増水笹濁りで、全く垢のない白っ川、他に釣り師はいないし,魚の気配もない。だが天気予報が外れて晴天の上、気温も三十度くらいある。やっと夏が来た感じなので,釣れる釣れないは別として、鮎釣りを楽しむ。
 まだ水が多く、岸近くのチャラチャラしたところしか狙えないので、探れるところを一通り探って全く反応がないのを確かめると、後は夏の日差しと山から下りてくる風を浴びて、仕事と長雨でじめついている気分の虫干しである。河原に立っているだけで心地よい。
 囮二匹に一時間づつ頑張ってもらい、二時間ほどで納竿。全く何の気配も無かった。
 相模川本流の濁りは暫く抜けそうにないが、澄むのが早い中津川や道志川は回復傾向だ。しかし、また雨の予報も出ている。早く梅雨が明けてもらいたいと思う。

・六月二日(火) 相模川(六ツ倉) ゼロ

 晴れ、気温二十八度の予報だったので、昨日と同じ六ツ倉に入る。水温は十八度。前後に釣り師はいないので、広い瀬をオトリが自由に泳ぐのに任せて探る。鮎の跳ねる姿や、喰み跡もポツポツ見られるので釣れそうな気がするのだが、何度か怪しい動きがあったものの一匹も掛からず。時々オトリの近くの水面がユラッ(釣りキチ三平で巨大魚が動く描写!)として、潜水艦みたいな鯉が通りかかるので、うっかり引っかけないようにビクビクしながらオトリを泳がせる。
 午前中二時間ほど竿を出したが、狙っていた日が差して水温が上がる事もなく。曇り空のまま納竿。相模川はまだ鮎が育っていないというのが二日間の感触。解禁二日目なのに高田橋下流の瀬に十人も釣り師がいないのだから、状況は推して知るべしだろう。

・六月一日(月) 相模川(六ツ倉) ゼロ

 本ブログは、最近では鮎釣りと年に数回しか行かない演奏会の感想を書くだけの、生存確認のツールと成り果てているが、今年も懲りずに鮎釣りの記録を書く。新聞を取っていないから家にチラシが無いので、チラシの裏に書くべき事をここに書いているわけだ。

 というわけで今年も鮎シーズンが始まった。去年から少し真面目にへら鮒釣りを始めたので、漁協管理のへら釣り場と鮎の両方が楽しめる相模川の年券を四月に買って、鮎の解禁前にへら釣りに何回か行こうと目論んでいたのだが、年券を買った途端に緊急事態宣言が出て、結局一回も使わないまま鮎解禁である。事前に下見しておりた高田橋下流右岸の六ツ倉へら釣り場から入川。ここはクルマを駐められる場所から川までが遠いので空いているだろうと予想したとおり、釣り師は数名しかいない。生憎の雨模様で水温十七度。釣りやすいザラ瀬でおとりをそっと泳がすが何の気配も無し。オトリ屋のオヤジも「魚の姿が見えない。昭和橋辺りまでは幾らかいるが、それより上流は居ない」と言っていたが、そもそも魚の居る気配が無いのだ。ただ、若干喰み跡のある石もあるので、水温が上がれば追うかも知れない。
 雨だし寒いし釣れないしで、午前中釣って納竿。前後でもつれている気配は全くなかった。解禁日に相模川に来たのは五回目だと思うが、一度も釣れたことがない。でも今年は年券を持っているので、元を取るくらいは釣行したい。一万二千円の年券なので、日券千五百円の鮎なら八回、八百円のへら鮒なら十五回で元が取れる。まずは鮎六回へら五回を目標にしたい。再び緊急事態宣言が出ないことを切に願いたい。

| | コメント (0)

2019年6月 2日 (日)

鮎釣り二〇一九

・九月二十七日(金) 佐渡島の某河川(二ヶ所) 三匹

 私の勤務先では、今年から五日間の夏休を消化しきれないと、課長に呼び出されて説教されるらしい。働き方改革である。土日に残りの夏休をくっつけて念願の佐渡へ渡る。念のため鮎釣りの道具も持参する。
 二日目を釣りにあてて、島内の河川を物色する。中央の国府川と南部の羽茂川には漁業権が設定されているが、それ以外の川には漁業権が無いので新潟県内水面漁業調整規則で禁漁期間とされている期間(一月一日~六月十五日、十月一日~十月七日)を除けば自由に鮎釣りができるという予備知識のみで様子を見るが、平地の少ない島なので釣りができるような川は少ない。
 放流も管理もされていない川なので、具体的な河川名は差し控えるが、最初の川で釣り開始。土手の上から竿を出してみる。群れ鮎が沢山いるので、その中にそっと鮎ルアーを送り込む。秋川の鮎のように驚いて散ることもなく、鮎ルアーを踊らせても逃げもしない。しかし、群れ鮎なので偶然掛かるのを待つしかない。しばらく待っていると下流から威勢のいいのが泳いできて鮎ルアーに体当たり。一匹目をゲット。おとりを野鮎に替えてさあこれからと張り切るが、群れ鮎たちは全く追う気配がない。鮎がいそうなのは河口から数十メートルだけなのだが、他に縄張り鮎がいる気配がないのである。しばらく粘るが反応なし。
 別の川に移動して、ここはと思うポイントに鮎ルアーを送ると一発でガツンと掛かる。野鮎をおとりにして送り込むと、すぐに二匹目。しめたと思って続けるが、これでお終い。上下に移動するが、群れ鮎はうじゃうじゃいるのだが、瀬が無いので友釣りにならない。餌釣りならじゃんじゃん釣れそうだが、友釣りでは縄張り鮎が少なくてどうにもならない。どの川も河口から数十メートル程度で垂直な段差がある場合が多く、鮎が住める区間が短いのだ。川の流れも細く、土手の上から釣るような釣りで面白くない。友釣りをする人がいない理由がよく解った。
 翌日は島内観光。佐渡金山や歴史伝説館などに行く。最南端の宿根木の町並みを観光するが、狭い路地の脇に用水路がある。幅一メートルも無い三面張りの水路だが、コンクリートに埋め込まれている玉石にきれいな喰に跡があり、よく見ると鮎が沢山泳いでいる。ここならば一間半くらいの竿で友釣りができそうだ。
 佐渡の鮎はまだまだ小さく群れていたが、釣れた鮎は小さくても既にサビが入っていた。今年の気候で育ちが遅いのか、毎年こんなものなのかは解らないが、友釣りの醍醐味は味わえない。今度佐渡に夏に来る機会があったら、友釣りではなく餌釣りの用意をしてこようと思う。

 遠征もしたので今年の鮎釣りはお終い。書きたくもないが釣行九回、十七匹という結果だ。年券を買った丹波川に冷水病が出たのが痛かったとは言え、もうやめちまえと言いたくなる体たらくだ。
 さあ、気分を切り替えてカワハギ釣りの準備をするが、カワハギも近年にない不漁らしい。ゲン直しにマス釣り場でも行ってみようかなあ。

・八月十一日(日) 丹波川(保之瀬) ゼロ

 三連休の初日は夏バテで起きられず、二日目に満を持して丹波川へ。村営釣り場や道の駅下にはそこそこ釣り師が入っているので、下流の保之瀬に入る。下保之瀬橋の下流には先行者がいるので、少し上流まで歩いて釣り下ろうと歩き始める。河原を歩いていると、水の流れの緩い所に点々と鮎の死骸が沈んでいる。鮎釣り師なら何が起こったか一目で判る光景だ。上保之瀬橋の近くから釣り下るが全く反応はない。ここぞというポイントで目印が飛ぶが、掛かったのは綺麗な岩魚。
 昼まで釣り下るが鮎の姿は見られないまま。標識をつけた漁協の監視員が五六人様子を見に来ていたので話を聞く。上流の方ではまだ発生していないらしいが間違いはなさそうだ。今年は早い段階で秋川では発生していたので、そこから回ってきた釣り師が足袋やタイツが生乾きのまま入川したのかも知れない。残念だが出てしまったら仕方が無い。足袋とタイツをよく乾かして、シーズン後半の戦略を検討せねばなるまい。

・八月三日(土) 丹波川(道の駅下) ゼロ

 七月は所用が多くて第一週しか釣行出来なかった。梅雨が明けて満を持しての丹波川。木曜に雨が降ったそうでやや増水気味でいい感じだが、釣り師は少ない。
 前回と同じ道の駅下に入るが反応は全くなし。一時間半ほどでやっと掛かったと思ったら、綺麗なパーマークのあるアマゴ。
 午後からは拾い釣りに変えようと思いながら飯を食っていると、目の前から二人組が入川して拾い釣りを始める。これで戦意喪失し、結局午後は竿を出さず撤収。
 水量、天候ともにいい感じなのだがなぜ釣れないのか。浅い瀬には群れ鮎がまだいるので、条件さえ良くなればまだ釣れると思うのだが。

・七月七日(日) 丹波川(道の駅下) 五匹

 昨日の釣果に気をよくして、車中泊して朝七時から釣り開始。小雨で昨日より若干水量が増え濁り気味だ。昨日の石をまず探るが今日は反応なし。解禁日と違い釣り師が全然いないので移動しながら拾い釣りでポツリポツリと五匹釣ったのだが、昨日と違い十四度の水に立ち込んでいるので寒くて仕方なく、腹が痛くなってきたので九時半に終了。年券を持っているのでこんな釣り方も可能だ。今年は八メートル竿と一本針仕掛けで真夏の丹波川に通おうと思う。

・七月六日(土) 丹波川(道の駅下) 九匹

 何と八年ぶりに新しい鮎竿を買った。竿おろしは絶対坊主を避けたい。ふるさと納税で年券を手に入れた丹波川の解禁日に臨む。
 前日入りしようかとも思ったが、天気も悪そうなのでそれほど混まないだろうと高をくくり、九時頃現地入り。竿の出せるところにはビッシリ釣り師が並んでいる。川幅が狭くなって深みになっているところに入るが、どう見てもヤマメ釣りのポイントだ。水温も十四度とヤマメ向きである。立ち込まずに、陸からおとりを泳がせてじっと待つが追われる気配はない。
 暫くして目の前の大きな石を鮎が盛んに喰んでることに気づく。少し移動して離れて観察していると岸から一・五メートルほどの大石を何匹もの鮎が競うように喰んでいるが、岸に近いので釣り師が通るとサッと散ってしまう。岸からかなり下がって鮎が戻ってきたところにおとりを送り込むと、あっさり一匹目が掛かる。野鮎をおとりにして同じ場所に送り込むとすぐに二匹目。この繰り返しでパタパタっと七匹釣れる。
 昼休みを挟んで午後も同じ石で二匹。三匹目をキャッチミスしたところで雨脚が強くなってきたので終了。午前中の七匹は流れが緩い所だったので、錨針ではなく一本針での釣果。新竿、新仕掛けで結果を出せたので嬉しい。一本針は根掛かり、エビが殆ど無いので使いやすい。次回から錨針とともに常備したいと思う。

・六月二十一日(金) 桂川(鳥沢) ゼロ

 先週先々週と天候に恵まれず竿を出せなかった。今週は土日出勤当番なので、待望の平日釣行。相模川も酒匂川もどうしようもなさそうなので、久々の桂川へ。ただし、桂川漁協は酒匂川漁協とは違って、全く釣れていなくても、釣果情報は大体五~三〇匹と掲載するので信用出来ない。
 鳥沢のJR鉄橋の上流に入る。暫く様子を見ているが誰も釣れていない。渋いのは判ったので、流れの緩い瀬に入ってオトリを自由に泳がせてみるが、全く反応がない。群れ鮎はいるので丁寧にやるがダメ。昼飯昼寝を挟み土手の上から川の様子を良く観察する。釣れているのは一人だけ。ヤマメ釣りのような瀬から淵に落ち込んだ白泡の立つ深場でやっている人のみだ。瀬はダメであろうと判断。群れ鮎が回遊している渕尻の緩い流れにオトリを止めて、秋川でやるような群れ鮎狙いの釣法で頑張ってみる。じっと静かにしていると何度も群れ鮎がオトリのいるところを通過する。しかし、オトリが多少反応して動く程度で、ちょっかいを出すやつは無し。緩流用の一本針仕掛けにしたせいもあり、偶然引っ掛かるやつもいない。悪い予想通り解禁から三連続坊主。
 群れ鮎は沢山いるので、育って縄張りを持つようになれば状況は変わりそうだ。ただし、天然遡上無しの桂川は、遡上河川が釣れ始めれば用は無い。どこへ行ってもダメな状況で、次はどこに行くか悩ましいところだ。

・六月二日(日) 相模川(高田橋上流) ゼロ

 坊主スタートを取り返したいのだが、酒匂川は濁りと垢腐れとの情報。桂川土日は混むので避けたい。秋川は流れが細いので難しいなどとグズグズ考えたあげく、やっぱり相模川へ。昨日少しは釣れたらしい高田橋上流の瀬に入る。
 今日も見る限り釣れていないし、監視員も回ってこない。解禁二日目の日曜日に監視員が来ないというのは、絶望的な状況ということであろう。やはり昼過ぎまで頑張ったが気配も無し。ワカサギみたいな子鮎は結構見えるので、魚がいないわけではないようだ。
 まさかの二タテスタートとなってしまった。相模川は絶望的なので、転戦先を検討せねばなるまい。

・六月一日(土) 相模川(高田橋下流) ゼロ

 今年も鮎釣りの季節が来た。昨年七月に仕事の部署が替わり、カレンダー通りの勤務になってしまったので、釣行は基本土日祝日となってしまった。平日釣行出来る人がうらやましいが、こればかりは仕方ない。今年も三〇匹、三〇センチを目標に鮎釣りの記録を書いていきたい。

 解禁日は前日残業で出遅れ。九時頃に高田橋下流の一本瀬に入る。両岸は釣り師でびっしりだが、誰も釣れている気配はない。漁協の監視員の第一声も「釣れませんねえ」というほど低調。ボウズだけは避けたいと昼過ぎまで頑張ったが、気配すら無し。あんなにいた釣り師もみんな引き上げてしまった。見ていた限り、二百メートルほど下流で長い格闘のあげく四〇センチくらいの鯉を釣り上げた人が唯一の釣果だった。
 今年は渇水で、水量は少ないのに水は濁っている。苔も腐れ苔なので、鮎の育ちも悪そうだ。遡上は例年並みらしいので、梅雨に一二度大水が出てくれれば、遡上、苔付きともに良くなりそうだ。

| | コメント (0)

2018年10月20日 (土)

岩崎御嶽社

 名古屋で時間があったので、浅野祥雲作品を幾つか見てきた。
 犬山成田山、桃太郎神社、春日井駅前弘法、慈眼寺弘法、勝川大弘法、東風公園弁財天、五色園、岩崎御嶽社と回ったのだが、桃太郎神社と五色園は再訪なのでちょっと覗くだけの感じ。慈眼寺は疑問作、勝川と東風公園は雲岳作品だ。
 興味のない片にはサッパリ解らないかも知れないが、浅野祥雲は昭和の初めから四〇年代まで活躍した名古屋のコンクリート仏師で、雲岳は昭和初期のコンクリート仏師。活動地域と作風が被っているので同一人物説が強い。
 犬山成田山、桃太郎神社、五色園、岩崎御嶽社は複数の祥雲作品が集まっているスポットだが、難関は岩崎御嶽社である。これは江戸末期に木曽の御嶽大神を勧請した山で、山頂に御嶽神社があるのだが、その山中にあちこちの御嶽講中が作った霊場が点在しているのだ。山の斜面を十メートル四方くらいに仕切って、沢山の石碑、仏像などが林立しており、規模の大きな物になると管理用の建物などが付随していたりする。これが何の規則もなく隣り合って配置されており、手入れされている物もあれば、荒れ放題になっている物もある。そして、だれもそれらを統括している者はなく、地図も何もないのだ。鬱蒼と茂った森の中にあるので、航空写真でも全く把握不可能である。事前にネットで情報を集めると、素人が下準備無しに足を踏み入れてはならないカオスなスポットと紹介されていることが多い。
 今回は下見のつもりで土曜日の午前中に二時間ほど探索してみた。確かに森の中の荒れた霊場は気味がいいとは言えないが、かつての御嶽信仰というのは随分盛んだったことが解る。私の興味は祥雲作品なので、石碑類には目もくれず、人物像、仏像だけをチェックしながら回ってみた。有名な山頂駐車場周辺や西側の駐車場周辺の像の他に、祥雲らしい感じのコンクリート像がかなり存在しているようだ。ここは是非一度、大縮尺の地図とGPS、カメラを持って、二日くらい掛けてじっくり調査してみたい所だ。ちょっと覗いて回る程度では勿体ない。
 とにかく山の中で道無き道を藪漕ぎして進むので、調査するなら冬場でないと無理だろう。当日は十月なのに蝉が鳴いている陽気で、藪蚊と服にくっつく草の実に悩まされ、何よりも蜘蛛の巣だらけでまともに歩けない。以前四国の鵜来島を歩いた時みたいに、手頃な棒切れを振り回して蜘蛛の巣を払いながらでないと進めないのだ。
 是非冬に再訪してみたいと思う。
Pa134181

| | コメント (0)

2018年9月23日 (日)

フェリーしまんと

フェリーしまんと(二〇一六佐伯重工業/オーシャントランス)

一二、六三六総噸 全長一九一メートル、全幅二七メートル
航海速力二二、四ノット
旅客定員二五二名 積載トラック一八八、乗用八〇台

 九州へ行くのに往路は船で行ってみた。オーシャン東九フェリーは大分以前和歌山へ行くのに徳島まで「おーしゃんいーすと」に乗船したことがあるが、二年前に四隻の船舶を総入れ替えして、全てシンプルフェリーと称する、設備を最少限に抑えた船になったので、どんな感じか確かめてみたかったのだ。
 国際展示場駅前から送迎ワゴン車に乗ってフェリーターミナルに着くと、徒歩乗船は十名程度。船内に入るとマイカー組は結構いるようだ。客室はワンフロアのみで、案内所兼売店、自動販売機食堂、大画面テレビのリラックス室、船橋下の展望室、男女浴室、ゲーム室。
 室外に出られる甲板は屋上の一部分と、右舷側の通路だけ。自殺と事故を防止するためと云うことで、忍び返しのように上部が内側に曲がった高いフェンスに囲まれている上、船縁まで距離があるところに設置されているため、接岸離岸作業などがよく見えない。更にベンチはおろか、吸排気口類も全てフェンスの外にあるので、甲板で海を眺めるのに座ることが出来ないである。これは全く面白くない。
 食堂は自販機と電子レンジがずらりと並んでおり最長で二泊程度の航路ならばまあ我慢が出来る内容。インスタント味噌汁やレトルトスープがあるのは有り難い。味噌汁代わりにカップラーメンを食わずに済む。缶ビールは三五〇缶が二五〇円、五〇〇缶が三五〇円。普通よりやや高いが仕方ないだろう。運転免許証を持たずに来たので、酒の自販機が東海汽船方式の免許証が要るタイプだったらどうしようと心配したが、深夜以外は自由に変えるタイプだったので良かった。
 私は船に乗ったら甲板でずっと景色を眺めていたい口なのだが、この船ではどうにもならない。炎天下に一日突っ立っていたら人間の丸干しが出来上がりそうなので、ほぼ展望室で一日過ごし、温泉でもない風呂に一日四回も入ってしまった。展望室も船縁と同じレヴェルなので景色が見えづらいため、結局スマホで銭形平次捕物控なぞを読むか、MP3プレイヤーでラジオの録音を聴くしかすることがない。甲板で過ごせないというのは、こうも詰まらないものかとガッカリした。
 とは言え貴重な東京発四国、九州行きのフェリーが新造船を揃えてくれたのは有り難い。シンプルフェリーにしたと云うことは輸送体制を貨主客従にシフトしたと云うことだろう。客はついでに乗せているのだから、貨物輸送が途絶えない限り航路が廃止になったりはしないだろう。細々とでいいから存続してほしい航路だ。
 以前乗った時は、徳島で南海フェリーに乗り換えたのだが、南海フェリーの埠頭が徳島港の反対岸だったので、タクシーで末広大橋を渡って乗り継いだが、現在は東九フェリーの埠頭が南海の並びに移転したので、距離は一キロ強あるが徒歩で乗り換えられるようになったのも有り難い。九州までだとさすがに退屈するが、四国、和歌山方面に行く場合の選択肢として忘れないようにしたいと思う。

| | コメント (0)

2018年6月 1日 (金)

鮎釣り二〇一八

・九月二十四日(月祝) 終了

 所用で訪れた九州から帰って、三連休の最終日、鮎道具を片付ける。釣行八回、釣果十六匹。予定通りだったのは六月中だけで、七月に土日休みの事業所に転勤、豪雨、猛暑、台風と続き、釣りに行かない言い訳に事欠かなかったので、まあ、去年よりは良かったのかと思う。サンテックの八メートル竿を買うつもりだったのに、屋根の防水工事に金がかかって諦めたりもした。釣りに行けば楽しいのだが、さあ早起きして出かけようという構えになかなかならないのだ。
 今年買おうと思っていた竿を来年買うかどうかは判らないが、九月になった途端、カワハギ釣りの準備を始めているので、釣りに飽きた訳ではないようだ。とにかく今年の鮎はこれで終了。

・八月十九日(日) 多摩川(立日橋) 一匹

 昨日の結果は囮がルアーのせいなのか、そもそも釣れないのか確かめたくて、秋川漁協管内まで囮を調達に行って同じ場所に入ってみる。周りはバス釣りや小物釣りの人が沢山いるが、鮎釣りはオレの他にコロガシの人が一名。
 一匹目の囮では鮎かと糠喜びするサイズのニゴイが二回掛かる。一時間ほどで囮をチェンジして程なく、かなり大きな魚が掛かる。さっきのニゴイの親が掛かったのかと焦るが、何とか時間を掛けて寄せてみると、これが二十五センチはあろうかという鮎。仕掛けが細いので抜くのは無理と判断し、慎重に寄せるものの、あと一メートルで痛恨のバラし。その後二十センチほどの鮎が掛かり、辛うじてボウズは逃れたが、その後根掛かりで仕掛けごとロスト。
 大水の後で苔の状態も良く、ハミ跡もある多摩川中流だが、期待したほど簡単ではないようだ。もっとも、多摩大橋より下流の多摩川は、洗剤の匂いがするから釣っても食べられない鮎なのだが。
 土日休みになって、釣り場も高速も混むから、酒匂川や相模川に行く気にならないのは困ったものである。

・八月十八日(土) 多摩川(立日橋) ゼロ

 猛暑が一旦収まって涼しくなった。寝坊したのでどうしようかと考えたが、昼飯を食ってから自宅から一番近い立日橋下へ行ってみる。大水で流れが変わり、いい感じの瀬になっている。水量はまだ多めだがハミ跡もあり良さそうな感じだ。
 地元なので年券を持っているが、多摩川漁協管轄には囮屋が無い。仕方ないのでダイワの速攻友ルアーでやってみる。
 二時間弱色々やってみたが反応無し。魚の気配はあるので、囮が本物なら釣れそうな気がするのだが。

・八月五日(日) 丹波川(役場下) ゼロ

 高原川で豪雨に遭ってから暫く釣りに行かなかった。猛暑のせいもあるが、転勤で土日休みの勤務になってしまったことが大きい。平日休めないのは釣り師としては大打撃である。
 猛暑の中避暑を兼ねて丹波川へ。気温は三十二度あるが水温は二十度。ジャージに沢足袋で水につかると心地よい。役場下が空いていたので釣り始めるが、昼近くなって人が増えてくる。全く釣れる気配は無いが、一回だけ掛かる。二十センチくらいのいい型だったが、痛恨のキャッチミスでハリスが切れてロスト。どうにも釣れる気がしないので昼で納竿。

 釣具の金太郎(入間店)で冗談のつもりで買った、約千本入り九八〇円の掛け針が悪くない。ばらつきがあるので刺さり具合を選別する必要があるし、何のコーティングもない鉄むき出しの針なので錆びるのも早そうだが、コストパフォーマンスは抜群だ。自分で錨針を巻くのが苦にならないならオススメである。


・七月四日(水) 高原川(麻生野大橋上流) 五匹

 高原川二日目は雨。水温同じく十六度。午前中は諦め、十一時から麻生野大橋上流の農協前に入る。昨日の経験を活かして、水深一メートルくらいの淵で群れ鮎待ちの釣り。立ち込むと寒いので石の上にあぐらをかいて竿を構えて微動だしない姿はへら鮒釣りのようだ。
 ポツリポツリと五匹ほど釣れたが、雨が強くなってきたので十五時頃納竿。
 翌日は宮川に移動するつもりだったのだが大雨のため釣りにならず。せっかくだからと富山方面に観光に行っていたら、帰途国道四十一号線が通行止めになり、高原川沿いの宿に戻れなくなる。慌てて東海北陸道に迂回すると、こちらも通過直後に通行止めになりギリギリセーフ。翌朝通行規制が解除された安房トンネルを急いで抜けて帰宅。危なく奥飛騨に閉じ込められて帰れなくなるところだった。

・七月三日(火) 高原川(吉野大橋下流、浅井田ダム下流) 六匹

 叔父貴、従兄弟らと飛騨の高原川へ釣行。水温一六度と絶望的な気分になり、午前中は全く気配無し。半ば諦めていると十三時過ぎからポツリポツリ釣れて五匹。まだ魚が小さくて、当たりも何だか重くなったら釣れていた感じ。
 十五時頃から少し上流の浅井田ダム下に移動。小さいのを一匹掛けた後、今日一番の目印を吹っ飛ばすアタリがあるが、いい型のハヤ。まだ鮎は群れているので、縄張り鮎を狙うのではなく、群れ鮎の通り道に囮を止めておく待ちの釣り。勉強にはなるが,あまり面白くはない。

・六月十四日(木) 相模川(高田橋下流) ゼロ

 囮屋のオヤジに「雨が降って少しは魚が動きましたか」と尋ねると、「うーん」と唸ったきり固まってしまった。皆まで言わずとも答えは解る。朝は寒かったので水温が上がるのを待って十一時から竿を出したが、水量は渇水のまま濁りが入って、水温は十九度。
 二時間ほど頑張ってみたが全く反応なし。一度だけ水面を引いたら六十センチくらいの鯉に追いかけられ焦ったが、一瞬でハリスがスッポ抜けてくれて囮も仕掛けも取られずに済んだ。
 帰りに小沢頭首工を見に行くと、稚鮎が盛大に遡上していた。これからが楽しみと言いながらシーズンが終わらないことを祈りたい。

・六月七日(木) 相模川(高田橋下流) 一匹

 平日とはいえ、梅雨の晴れ間に高田橋がガラ空きという様子を見れば、近年まれな遡上量と云われる相模川だが、まだ釣れていないのは一目瞭然だ。少し下流の望地キャンプ場の前あたりに入る。午前中三時間ほど竿を出して、囮が怪しい動きをしたのは五六回。掛かったのは二回。取り込んだのは一匹。
 小さい鮎は相当いる様子だが、ハミ跡があるのはヘチの浅瀬のみ。盛んに跳ねているチビ鮎は、まだ虫を食っているのかも知れない。
 酒匂川も相模川もチビ鮎はウジャウジャいる感じなので、梅雨明け頃には良くなりそうだ。

・六月一日(金) 酒匂川(新十文字橋上流) 三匹

 今年も鮎釣りの季節が始まった。昨年は体調が優れずたった四回の釣行だったが、今年はもう少し真面目に釣りをしようと思う。錨針も沢山巻いて準備も出来ているし、ボーナスで新しい竿を買おうと目論んでいる。
 解禁日はホームの酒匂川へ。電車を観ながら釣りが出来る小田急線と十文字橋の間は流れが緩い砂底になっており友釣りは出来そうにない。少し上流の右岸側の瀬に入る。爽やかな晴天で水温十九度。ゆっくり十時に入川すると、朝イチ組は既に川原で休憩中。見るからに釣れていない様子だ。十二時半まで二時間半でメザシサイズ三匹。勘定に入れたくないサイズだが、ボウズで帰りたくないので釣ったことにして納竿。解禁日はボウズでなければいい。
 今年は太平洋側の河川は軒並み遡上が絶好調らしい。特に相模川は例年の十倍と聞く。遡上が多いと言うことは育ちが遅いと言うことで、盛夏からが本番かも知れない。近場の川が好調なのは有り難い。今年はゆっくり鮎釣りを楽しみたいと思う。

| | コメント (0)

2017年6月 2日 (金)

鮎釣り二〇一七

・九月十六日(土) 終了

 台風が接近している三連休初日、鮎釣り道具を片付ける。釣行三回、計十一匹。七月の猛暑と年齢のせいだと思うが、とにかくこの夏は体調が悪く、釣りに行く気にならなかった。日時指定のチケットを買っていた催し物には行ったが、それ以外はほぼ何もしないで夏が終わった気がする。前半渇水、後半長雨で条件が悪かったり、神通川の値上げで遠征する気が起きなかったりと、言い訳は色々出来るが、結局は体調の悪さにつきると思う。
 来年は天候も体調も順調であるといいのだが。

・七月十日(月) 丹波川(道の駅下) 七匹

 今年はやる気の無い鮎釣りだが、暑くて家に居られないので、涼みがてら丹波川へ。囮屋で聞くと今年は好調らしいので年券を買う。丹波川の年券は七千円なので、四回で元が取れる。年券を買う目安は五回未満で元が取れるかどうかだと思う。
 お気に入りの保之瀬には先客が三人も居るので、役場裏にクルマを駐めて釣り下ってみる。ポツリポツリ掛かるが、元気はいいけどやっとオトリになる程度のチビばかりだ。周りに釣り師が居ないので探り釣りをしながら、二時間半で七匹。
 丹波川は流れは細いが、涼しくて水もきれいなので爽快である。年券を買ったので、少なくともあと三回は来ないといけない。

・六月七日(水) 荒川(玉淀) ゼロ

 初めて荒川の玉淀ダム下に入る。囮屋のオヤジが「あまり釣れてないよ」と言う時点で期待薄だ。渇水なのだと思うが水面に泡が浮いて、垢腐れがひどい。川相も大きなごつごつした石が多く釣りにくい。
 暫く探るが反応が無い。場所を移動させようと引くと、囮が水面近くまで出たところで何かが追いかけて来て掛かる。明らかに鮎ではない大きな魚で、突っ走られて水中糸が切れる。ブラックバスだろうか。
 二匹目の囮で続けるが、よく見ると囮の後ろをヤマメらしき魚がずっと追いかけている。何だかよくわからない。周りの釣り師も全く釣れていないので早めに諦めて、偵察しながら帰る。ダム下の囮屋ももう一軒の囮屋も何だか常連ばっかりのようで、入っていくとジロジロ見られて嫌な雰囲気だ。曇りのせいか川の雰囲気も暗くて好きになれない。多分もう行かないような気がする。

・六月二日(金) 酒匂川(十文字橋) 四匹

 今年も釣れない鮎釣りの記録を、チラシの裏代わりの備忘録として書いておこうと思う。何年経っても上達しない鮎釣りに飽き気味でもあり、十回くらいは釣行したいという程度の緩い目標で臨む。一日の解禁日は、明け方が雨にまさかの二度寝。回復した天気を眺めながら「解禁日は混むからなあ」などと自分に言い訳。もう終わっている。
 解禁二日目、ホームグラウンドの酒匂川へ。九時頃入川すると、早出の釣り師は引き上げ始めている。渇水で子鮎は沢山いるが、ハミ跡は無い。根巻きに食いつく子鮎や、ヨシノボリに悩まされながらも、キープサイズ四匹。小さい二匹は放流ものだが、大きい二匹は真っ黄色の遡上物。初日はボウズでなければいいので、これで十分だ。

 雑誌などの情報では、今年は遡上状況が悪い川が多いようだ。更に、年一度は遠征する神通川が入漁料を値上げし、日券三千五百円、年券一万二千円というふざけているとしか言いようのない価格になったので、行きたくない気持ちで一杯だ。仕掛けも、錨針も全然作ってない。何とも気勢の上がらない鮎釣り初日である。

| | コメント (0)

2016年6月 1日 (水)

鮎釣り二〇一六

鮎釣り二〇一六

・九月二十一日(水) 終了

 台風がたっぷり雨を降らせて過ぎていったので、鮎釣り道具をすっかり片付けて鮎シーズンは終了。今年も散々なシーズンだった。

二〇一六年 釣行一五日、計三十四匹(一日最高十四匹、平均二、二匹)

 去年よりはマシだが、数字を上げているのはメザシサイズが根巻き糸に食いついて釣れた丹波川の十四匹なので、まともに釣れたのは神通川の十匹だけである。
 全く上達の気配がない鮎釣りだが、暑い中川に立ち込んでいるだけで気分がいいから、釣果にはさほど拘らずに続けていきたいと思う。さあ、鮎が終わったらカワハギ釣りだ。

・九月七日(水) 神通川(高山線鉄橋上流) 二匹

 昨日に引き続き高山線鉄橋へ。舟崎オトリは高い天然物を売りつけるので、遠いけど養殖物三匹千円の吉井釣具で囮購入。昨日の調子でと意気込むが、今日はさっぱり反応が無い。見渡す限り釣り師もゼロ。七時から十時半まで竿を出すが結果は二匹。今日は身切れキャッチミス無しで、二匹目は二十三センチ位の今回最大だったので良しとする。そこそこ釣れて、年券の元も取ったので、もう気が済んだような気もする。一方で今年の神通は尺鮎クラスも出そうな気がするので、大物狙いもやってみたい気もする。

・九月六日(火) 神通川(高山線鉄橋上流) 一〇匹

 どうせ釣れないなら好きな場所で釣ろうと、午前中で帰るつもりで高山線の上流へ。舟崎オトリは天然物しかないとのことで、囮二匹で一四〇〇円も取られる。二〇センチ以上ありそうな立派な囮だ。見渡すと釣り師は三人ほど、期待出来そうにないと思っているといきなり一投目で掛かる。囮も掛かり鮎も大きいので、PE〇・〇六号の仕掛けでは慎重になる。思い切って引き抜くが弾道が低く足元の岩に当たってバラす。その後コンスタントに掛かるものの、仕掛けはPE〇・一号に替えたが針が七号の三本錨しかない。二〇センチを超えると七号では針が小さいようで、半分近く身切れでバラし、更に雑な引き抜きでキャッチミスバラしも多発。仕掛けを短くして丁寧に釣ろうと心掛けるが、大きいやつは抜く前に身切れするのは如何ともしがたい。結局取り込んだのは十匹で念願のツ抜けだが、掛けた数はその倍くらいになると思う。午前中で帰るつもりが飯も食わずに夕方まで釣って、更に助平了見を出して、明日の午前中も竿を出すことにする。
・九月五日(月) 神通川(成子大橋上流) ゼロ

 釣りのために四連休を取ったものの、台風の進路が気になり初日の日曜は移動日として、ゆっくり富山に向かう。月曜は舟崎オトリのオヤジの助言に従い成子大橋の上流に入る。釣り師が少なく快適だが全く反応が無い。ゆっくり昼寝をして再び竿を出すが、やはり反応無し。周りの釣り師も一人がコンスタントに釣っている以外はほぼ釣れていない。釣れているのは午前中私が竿を出していた場所だ。周りの釣り師が引き上げた後も夕まずめまで粘ってみるがボウズ。二匹の囮を交互に使って、夕方まで元気に泳いでいたのだから、相当丁寧に釣ったのだが。

・八月二十四日(水) 庄川(中越パルプ前) 三匹

 満を持して三連休を取ったのに、前日に台風が直撃。那珂川に行ってみようと目論んでいたのだが、当分は回復しそうにない。ふて腐れつつ西へ向かう。神通川までは全滅だが、庄川は大丈夫そうだ。神通川が濁らないとなかなか来ないが、広々とした雰囲気が好きな川だ。
 囮屋の助言で下流の中越パルプ前に入る。いい天気で、水温は二十四度と高い。少しづつ移動しながら広い瀬を探って、午前中で三匹。もう少し頑張ろうかとも思ったが、風が強くて竿を立てていられないので納竿。釣果は三匹だが、大変気分がいい釣りが出来たので満足する。
 午後は分水嶺を越えて長良川を偵察。翌日は富士川を偵察。三連休で竿を出したのは三時間だけという結果。

・八月十二日(金) 丹波川(保之瀬) ゼロ

 色々予定が立て込んでなかなか釣りに行けない。お盆休みは十一、十二と連休だったが、十一日はクルマの修理のため釣りに行けず。十二日にやっと釣行。途中で従弟と合流し、小菅川でフライをする従弟とは深山橋で右と左へ泣き別れ。
 前回いい思いをした保之瀬に入るが、川遊びの若者たちを避けて下流側で開始。水温は十七度と低く、良さそうなポイントでも反応なし。前回と同じ上流側に移動するが、こちらも全く。水温が低いので養殖囮は元気だが全く追う気配なし。二時間ほどで諦めて小菅に移動。従弟と合流して河原でインスタントラーメンを作って食べる。釣れなくてもこういう楽しみがあれば十分だ。従弟も二度反応があったが坊主とのこと。この時期にしては水温が低いのが敗因だろうか。

・八月二日(火) 神通川(大沢野大橋) ゼロ

 神通川が釣れ出したらしいので、急遽夜走りで富山へ。ところが、ここのところ落ち着いていたクルマの電圧降下が再発。神通川に着いた時点で、電圧が一〇ボルトを切って、ラジオが途切れるという緊急事態。よく調べたところ、オルタネーターの配線がナットが外れて引っかかっているだけの状態で火花が飛んでいる。九時半のホームセンター開店を待って、ナットとワイヤーブラシを買って緊急修理。河原で始動できるように充電のため暫く走り回って、十一時半釣り開始。
 上流の高原川は真っ茶色だが、神通川はやや増水濁り無しで、水温は二〇度。昼休みを挟んで十五時過ぎまで竿を出すが全く反応が無い。下流のガンガン瀬に立ち込んでいる人はコンスタントに釣っているので、囮が変わったら瀬でと思うが、結局養殖囮を泳がせただけで終了。
 翌日リベンジと思ったのだが、悪い予想通り濁りが入ってしまい、更に雨が降ってきたので断念。常願寺川、黒部川、姫川、みんな濁っていたので竿を出さず帰宅。
 処置が遅ければ完全立ち往生になるクルマの不調を、際どいところで発見処置出来て良かった。ホームセンターの駐車場でクルマを直していたら、地元の爺さんが話しかけてきた。暇な年寄りかと思って話をしていたら、元整備士で、心配して様子を見に来てくれたとのこと。何故か富山では親切な人に巡り会うことが多い。

・七月二十九日(金) 釜無川(穴山橋) ゼロ

 千曲川の翌日は水の綺麗な川で釣りたくなる。釜無川の穴山橋に入るが、ここも渇水で垢腐れ気味。でも砂が白くて水が澄んでいるので爽やかである。流れには群れ鮎が沢山いるが、囮を送っても一緒になって泳いでいるばかり。囮を引き寄せると群れ鮎がついてくる。追っているのではなく群れているのだから、事故が起こらない限り掛かりはしない。結局一度も反応が無いまま昼で納竿。群れ鮎は沢山いるから、もう少し育てば面白くなるかも知れない。

・七月二十八日(木) 千曲川(大石橋) 二匹

 仕事が忙しかったり、姪っ子が来ていたりでなかなか釣りに行けなかったのだが、とりあえず姪っ子がいなくなったので釣りをする。広い川でやりたかったので、前の晩出て、佐久平PAで車中泊、いつもオマケしてくれる高野釣具で券と囮を買って大石橋の下へ。千曲本流は濁っていることが多く久しぶりだが、今日も渇水なのに笹濁りだ。第一投目でいきなり掛かったので喜ぶが、その後が続かない。一時間ほどしてもう一匹掛かるがその後は音無しの構え。午後になると周りの釣り師もすっかりいなくなる。結局午前中の二匹でお終い。千曲川は広くていいのだが、水が汚くて足元が滑るので怖い。今度からライフジャケット着用で釣ろうかと真剣に考える。

・七月十一日(月) 丹波川(保之瀬) 十四匹

 先週に続き丹波川へ。先週より釣り師は少なく、村営釣場のところにも二人くらいしかいない。どうせ釣れないなら木陰で涼もうと保之瀬に入る。橋の下流には先客がいたので上流の集落下で拾い釣り。ポツリポツリ釣れるが、やっと囮になるくらいのチビばかり。十時過ぎから三時間ほどやって、今季初ツ抜けの十四匹。但しここで大きな問題がある。チビ鮎の三分の二は口掛かりで釣れている。どうやら囮を追ったのではなく、黄色い根巻糸を虫か何かと思って食いついたようだ。つまり友釣りではなく、鮎の疑似餌釣りである。涼しい山の中で心地よく釣りが出来れば、背掛かりでも口掛かりでもどうでもいいのだが。

・七月四日(月) 丹波川(道の駅下) 一匹

 どこに向かうか決まらないまま高速に乗ったが、上野原で降りて一昨日解禁したばかりの丹波川へ。保之瀬で川を見ていると地元のオッサンが釣れないよと教えてくれる。道の駅下に入ると先行者は五六人。一時間ほどは気配なく、少し上流の橋の下に移動するといきなり掛かるが、追い星の出たいい型のハヤ。それでももう少し粘ると、辛うじて十五センチほどの鮎が掛かる。小さいが黄色さもヒレの張り具合も申し分ない一匹。その後も移動して探るが、周りの鮎師は全員撤退。お昼過ぎに納竿。解禁二日で釣れる鮎は釣りきられてしまい、後はチビ鮎の成長を待つ感じか。丹波川は涼しくて水が綺麗なので、暑い日にはいい。チビ鮎が育った頃にまた来よう。

・六月十六日(木) 酒匂川(新十文字橋上流) ゼロ

 再びひどい渇水で泡が立ち始めた酒匂川。釣り師も少ない。人の少ない瀬に入ると、一投目でいきなり掛かるが、メザシサイズで空中バラし。その後全く反応が無いと思っていると、一昨日隣に入ってきたダイワのテスターが現れる。様子を見ていると、立て続けに掛けている。さすがはテスターだ。
 その後一匹掛けたが痛恨のバラし。雨が降ってきたので、新十文字橋の下で雨宿りしながら暫く釣るが反応無しで、三タテボウズ。今日の結論は、「テスターはさすがに巧い」。

・六月十四日(火) 酒匂川(新十文字橋上流) ゼロ

 前日にまとまった雨が降り増水したのでチャンス到来と思い酒匂川へ。前回、前々回と同じ瀬に入る。やや増水で水温二十度と申し分ない好条件。なのにさっぱり反応が無い。周りもたまに釣れる程度。隣にダイワのテスターが入って来たが、ちっとも釣れていない。監視員に聞くと上流では幾らか釣れているらしいが、私の周りはさっぱり。漁協の速報ではみんなツ抜けみたいな書き方だが、見た感じツ抜けも居るという程度か。正午に納竿し、丹沢湖、三国峠、道志川沿いをドライブして帰る。初夏の風が心地よい。

・六月七日(火) 多摩川(睦橋下流) ゼロ

 天気も悪いので近場で済まそうと秋川へ。絶好調らしい錦江閣前は渇水のちょろちょろ流れに釣り師が大勢いるので敬遠。東秋留橋の囮屋で囮を買って、多摩川の睦橋下に入ってみる。秋川に比べると水が汚い。そして鮎の気配も無し。二時間ほど竿を出して撤収。つまり、錦江閣前には大量に放流しているというだけのことのようだ。秋川は、ヤマメも鮎も放流した分だけ釣り切ったらお終いの釣り堀方式。コソ泥みたいに気配を殺して細仕掛けで群れ鮎を掛けるような釣りは面白いと思わない。私は雑な釣り師である。

・六月六日(月) 酒匂川(新十文字橋上流) 三匹

 どうせ釣れるとしても昼頃からだろうと、ゆっくり寝坊して十時半から釣り開始。場所は解禁日よりもう少し上流の広いチャラ瀬。予想通り昼近くにやっと一匹目。その後も一時間に一匹というペース。朝は大勢いた釣り師が午後には殆ど引き上げてしまう。残った釣り師も、時々思い出したように釣れる程度。小さな鮎は沢山いるようだが、どうにも囮を追わないようだ。一回まとまった雨が降って、その後晴天が続くといいのだが。
 明日も休みなのだが、場所を変えようと思う。どこに行くか悩むところだ。

・六月一日(水) 酒匂川(新十文字橋上流) 三匹

 全く上達の気配のない鮎釣りだが、今年も反省の色なく続けるつもりだ。そしてその記録をここに掲載するという恥の上塗りを今年もやる。
 検索でここに辿り着いた方、申し訳ありません。鮎釣り情報として役に立つ内容ではありません。ひたすら釣れない愚痴の羅列ですので悪しからずご了承ください。
 虚しいので過去の成績とか今年の目標とかはもうやめて、淡々と釣行記録と愚痴を並べさせていただく。

 今年の解禁日は通い慣れた酒匂川へ。一番好きな小田急と十文字橋の間は激混みなので、少し上流に入る。水温十七度で水は少ない。
 七時前から正午までやって三匹。とは言うものの二匹はメザシサイズ。周りも全く釣れていないし、たまに釣れてもチビばかりだ。初日なのでボウズでなければ良しとして昼で切り上げ。他のポイントも見て回る。ついでに今年は例年にない好調と前評判の相模川も覗いてみるが、朝は釣り師がひしめき合っていたのに、二時過ぎで閑散としている。こちらも期待外れなのか。
 とにかく解禁ボウズは免れたので、情報を集めながら作戦を練ろうと思う。

| | コメント (0)

2016年5月31日 (火)

最南端&最西端航路

最南端&最西端航路

ぱいかじ(安栄観光貨客フェリー)十九噸
二〇〇三年形原造船で建造

フェリーよなくに(福山海運カーフェリー)七五三噸
二〇一四年熊本ドックで建造

 長年隣の部屋に住んでいた娘が嫁に行くことになった。挨拶に来たら渡そうと思って、ご祝儀とも餞別ともつかないものを用意していたのだが、挨拶もせずに出て行ってしまった。少しまとまった金が浮いてしまったので、石垣島までの往復航空券を買った。目指すは日本最南端と最西端の定期航路である。

波照間島航路(五月十八~十九日)

 石垣島から八重山の島々には安栄観光の高速船が頻発している。サーフェースプロペラという水面を叩くような推進装置を装備していて興味深いが、乗ってさほど面白い船ではない。波照間島へは週に二往復ほど貨客フェリー「フェリーはてるま」が就航している。この船は倒産した波照間海運が所有していた、一九九〇年就航、一九四総噸という小型のフェリーだ。片道はこれに乗りたいと思ってスケジュールを組んだ。
 ところが現地で確認するとフェリーはてるまはドック入りのため運休とのこと。ただし乗船予定の便は同じ安栄観光の貨客フェリー「ぱいかじ」が代船として就航するとのこと。ぱいかじには最終日に竹富島から石垣島まで乗る予定だったのだが、ここで乗れるなら最終日を石垣島観光に宛てようかと思う。
 高速船第十二あんえい号で波照間島へ渡り、レンタサイクルで島内を散策。民宿の部屋にはヤモリが、ブロック塀にはカニが、道端にはヤドカリが、道端のため池にはメダカや大鰻が、とにかく動物の多い島だ。翌日船を待っていると港内で赤海亀が泳いでいた。
 貨客フェリーの乗船券を買おうとすると係員が「甲板のベンチしかなくて潮をかぶるような船ですよ。やめた方がいいと思いますが」と親切に助言してくれる。もちろん迷わず乗船券を購入。貨物は色々積んでいるが、乗客は私一人だ。港を出た途端に期待通りの大揺れで、昼に飲んだビールと相まって最高に心地よい。調子に乗って泡盛を飲んだりしている内に至福の二時間は過ぎてしまい石垣島に着く。波照間航路でぱいかじに乗れたのは実に運が良かった。

与那国航路(五月二十~二十一日)

 与那国島には高速船は就航しておらず。福山海運のカーフェリーが週二往復就航している。こちらはまだ就航二年目の新しいフェリーだ。片道四時間という航路だが、船内には飲み物の自動販売機しかない。生憎海上はべた凪で、滑るように船は進んでいく。西表島を越えた辺りから海鵜のような鳥が船に並走して飛んでいる。餌付けするやつも居なかろうにと思っていたのだが、やつらは船に驚いて滑空する飛び魚を狙っているようだ。全く揺れずに与那国島へ到着。民宿でバイクを借りて島内散策。ヨナグニサンは見られなかったが(興味も無いが)、とにかく蝶類が多い島だ。また集落から離れたところで野良猫を見かけた。ヨナグニヤマネコかと思ったが、柄は普通の家猫のようだった。最高所の宇良部岳の山頂は薮をかき分けなければ辿り着けないが、事前にハブのいない島だと調べてあるので怖くはない。ところが、その後、道端に二メートルはありそうな大きなヘビを発見。「ハブはいない=ヘビはいない」と勝手に思い込んでいたので、ハブだと思って総毛立つ。後で調べたところ、ヨナグニシュウダというアオダイショウの兄貴分みたいなヘビであることを知る。これも滅多に見られないヘビのようだ。
 翌日の復路もべた凪。ネット情報の「船は新しくなっても大揺れすることに変わりなし」に期待していたので拍子抜けである。石垣島に着いてももう少し船に乗りたい気がして、高速船ぱいじまで竹富島に渡り、一昨日乗ったぱいかじに再び乗船。竹富島ではスコールの中フォークリフトでの荷役作業をじっくり見物する。八重山諸島の縁の下の力持ち、ぱいかじに二度も乗船出来て、大満足の八重山旅行だった。

| | コメント (0)

2015年12月 3日 (木)

だいとう

だいとう(大東海運 貨客船 六九〇総噸)
二〇一一年五月 渡辺造船所(長崎)で建造
全長八三・六m、全幅一三・四m、航海速力一六ノット
那覇~南大東島・北大東島航路に就航中

 思いがけなく仕事が四連休になり、はて何処に行こうかと思案中に、ふと大東海運のウェブサイトを見ると、休暇の日程と運行スケジュールがピッタリ。こんなチャンスは滅多にないと航空券と船と民宿の予約を取って沖縄へ向かう。思えば二〇〇八年九月、とまりん二階の大東海運の事務所で、あっさり「今日の便は欠航です」と告げられて途方に暮れてから早七年。二度目の挑戦である。今度は台風も発生しないであろう十一月。天気予報も晴れマークが並んでいる。

 成田発のLLCで那覇に着き、大東海運に電話すると「今すぐ乗船券を買いに来い」という。本来は午前中の内に乗船券を購入しなければならない。これは那覇発も各島発も同じ扱い。その理由は後で判ってくる。13時半にとまりん二階の大東海運で乗船券を購入。乗船開始は16時、この日は危険物積載便なので、出港地は那覇新港である。二時間半も時間があるのでゆっくり昼食を取り、歩いて新港へ向かう。途中コンビニで食料を仕入れたり、釣具屋を冷やかしても15時半には新港に到着。他のバースには先日浦賀水道で釣り船から見かけたマルエーフェリーのたかちほや琉球海運のRORO船などがいるので、写真を撮ったりしてから乗船。甲板にGPSロガーをセットしたり、荷役を眺めたりして、16時45分頃出港。定刻は15時なので早出しだが、大東海運は荷物と乗客を乗せきったら出港するのだ。そのため、乗船券を午前中に買っておけと言う指示になるのである。
 那覇港を出て喜屋武岬を回り込み進路を東に取る。海は凪いでおり気温は三〇度近い。甲板のベンチで夕陽を眺めているのには最高の状況だ。勿論一杯やりたいところだが、困ったことにこの船は船内禁酒で、カップ麺と飲料の自販機があるだけだ。夜行の船で酒を飲むなというのはよくせきの事なのだろう。そういえば船内の注意書き類を見ると、分煙の掲示には「大人なんだから」と書いてあったり、ゲロ袋入れには「嫌がらせはやめてください」などと、管理者の怒りが垣間見える文言が散見される。一般的に船に乗ると大人気ない人種に遭遇することが多いが、この船の乗客の民度は相当低いと判断せざるを得ない。以前乗ったフェリーとしまは禁酒ではなく分酒(船室内禁酒)だったが、全面禁酒ということは、大暴れするような輩が複数回出現したのだろう。

 翌朝は六時頃目が覚めるが外はまだ暗い。そうか、沖縄だから夜明けが遅いのだ。8時の定刻よりかなり早く北大東島に到着。ここからが大東島航路の醍醐味、繋船作業と荷役である。西港の岸壁にはすでに北大東3号という小型船が待機しており、だいとう船首から繋船索を受け取ると沖のブイへ曳いていく。そしてブイに繋船索を繋ぐと、今度は船尾から繋船索を受取同じく沖のブイ(船首索を繋いだのとは別のブイ)に繋ぐ。この作業をしている間に船首と船尾の圧縮空気砲から岸壁へ先取りロープが二本づつ発射される。これで岸壁側に四本、沖のブイへ二本の繋船索を張って、だいとうは岸壁から七~八メートル離れたところに船体を安定させるのである。そして岸壁に待機している大きなクレーンでコンテナや自動車などの貨物、更に鉄の籠に乗せた乗客を岸壁に陸揚げするのである。島の外周が切り立った崖で海に突き出した突堤が建設出来ない、太平洋の荒波が直接押し寄せる岸壁で荷役をする苦肉の策が、接岸しないでの荷役なのである。
 勝手な推測だが、大東島へ渡るのに飛行機を使わず船で行こうという乗客の何割かは、このクレーンで吊られて上陸を体験したい人種ではないかと思う。かくいう私がその一人だ。今日は海上が静かなので荷役も順調だ。ただし冷凍コンテナなどは積載場所が決まっているので、南大東行きのコンテナを一旦陸に揚げて、北大東行きの荷物を降ろし終わってから再び積み込んだりする。コンテナは大きさが二種類あって、冷凍コンテナは見慣れた東海汽船サイズ(幅二、九×奥行一、八×高さ二、二メートル)と同じくらいだが、雑貨のコンテナはもっと小さく、荷役作業員がクレーンのフックを掛け外しするのにコンテナの上に乗らずに作業が出来るサイズだ。しかし、舳倉島航路で使われている人力荷車に積めるような小さなものでもない。全てのコンテナに大東海運と会社名がペイントしてあるので独自規格なのかも知れない。
 北大東島で一時間半ほど荷役の後、だいとうは南大東島に向かう。岸壁側の繋船索を解放すると再び北大東3号がクレーンで海上に降ろされ、先ほど繋いだブイと繋船索を外しに行く。用が済むと再びクレーンで陸揚げされる。慣れているとは言え、素晴らしい手際である。
 四十分ほどの航海で南大東島西港に到着。奥山レンタカーを拝み倒して、港まで送迎を頼んである。レンタカーを借り、北大東島までの乗船券を購入してから島内観光。鉄ヲタにはサトウキビ運搬鉄道の線路跡などが楽しめるが、基本的に大した観光地はない。しかし、島の北西部にある鍾乳洞、星野洞だけは見ておきたい。私は鍾乳洞が好きで、日本中のかなりの鍾乳洞を見ているが、間違いなくベストスリーには入るだろう。山口県の秋芳洞などに比べれば規模は小さいが、鍾乳石類の見事さは圧巻で、また間近で観察出来るのが素晴らしい。
 港湾事務所(大東海運の代理店)から連絡があり、16時発の北大東島行きは14時半早発となる。大東そばの昼食を取り再びだいとうに乗船。北大東島では民宿二六荘に投宿。翌日は民宿のクルマを借りて島内観光。南大東以上に何もない島だが、漁港の建設現場は壮大だった。南大東島では同規模の漁港が完成しているので、大規模な掘り込み式漁港の建設中と完成後の様子が比べられるのは面白い。

 帰りの那覇行きも定刻の14時より早発の13時半発。往路より乗客が多く、公室のカウンターではオッサン達が声高に談笑している。持参の水筒で何か飲んでいるらしく、大変ご機嫌な様子である。私は基本的にずっと甲板で海を眺めている。日も暮れて進行方向右手の海上に灯りが見える、漁船が進むのに灯りの位置が変わらないので漁船が併走しているのかと思うが、何故か月の位置が変わっていく。どうやらあの灯りを中心にぐるっとのの字を描いて進んでいるようだ。後でGPSの軌跡を確認したところ、時刻は20時50分から21時25分頃。航跡は南北五キロ、東西二、五キロのループになっており、その中心の位置は北緯二十五度五十七分、東経一二九度五十九分あたりである。憶測でしかないが時間を調整しているのではないか。中心の灯りは何かのブイで丁度目標になるのでその周りを回っているのかも知れない。伊豆大島行きの夜行船も大島近海で時間調整をしているが、フィンスタビライザーを搭載した船は、外洋で停船すると急に揺れ出すことになるので、このように無駄走りをして時間を調整するのではないかと思う。
 翌朝はほぼ定刻で那覇泊港に入港。ここは離島航路のターミナルなので、見渡すとフェリー琉球(久米島行き)、フェリーとかしき(渡嘉敷島行き)、フェリーざまみ(座間味島行き)と高速船(座間味島、渡嘉敷島行き)が並んでいる。ここからは久米島へしか行ったことがないので、他の航路にも乗ってみたい。しかし、大東島航路のようにわざわざ乗りに来るほどの航路とも思えない。次は思い切って石垣島起点の航路にでも乗ってみようかと思う。

| | コメント (0)

2015年10月 8日 (木)

カワハギ釣り二〇一五

十二月二十六日(土)大潮 山天丸(久比里) 三枚

 今年の最終戦のつもりで山天丸へ。土曜日なので混んでいる。剣崎沖で釣り始めるも反応が無い。何の型も見ていないうちに根掛かりでリーダーからすっぽ抜け全仕掛けロスト。道糸を巻き直して慣れない結節法で結んだのが失敗。それからは根掛かりとオマツリの連続オモリと仕掛けは四セット持っていたが、使い尽くして船長から購入。結局オモリ五個と仕掛け六セットロスト。これほど物資を投入して、釣れたのはワッペン一枚含めて三枚。
 高潮位のため十四時半沖上がり。普段からこれくらいの方が帰りが楽でいいのだが。家で薄造りにするが、さすがに寒くなって来て肝が小さい。暖冬で今まで釣れているが、さすがにシーズンも終わりのようだ。今季のカワハギは、釣行七回、合計三十枚。ツ抜けはたった一回というお寒い結果だった。一度くらいは近所に振る舞えるくらい釣ってみたいものだ。来年はもう少し数を伸ばしたいものだ。


十二月十日(木)大潮 山天丸(久比里) 十一枚

 旅行に行ったり、天気が悪かったり、風邪をひいたりで一ヶ月以上のブランク。久比里の山天丸は客が五人。
 午前は下浦沖で探るが、釣れるのはベラとトラギスばかり。辛うじて釣れたのはワッペンサイズ。根掛かりが多く仕掛けが高切れしてふて腐れたりして半日過ぎる。
 午後は剣崎沖に移動。オモリを六つ、高価い中オモリを二つ、仕掛けを三つロストして、ロストがつ抜けしたあたりから釣れ始める。中オモリも、ケミホタルも、マラカスも無い方が良かったようだ。終了間際に追い上げて十五時の沖上がりまでに十一枚。ただし、刺身サイズは四枚。
 ユニクロの極暖とリョービの防寒雨具上下の完全武装で臨んだが、暖かで風が無く寒さは感じなかった。それでも冬になっているらしく、十月に比べるとカワハギの肝は小さくなったようだ。今回は中オモリをなくした怪我の功名で、底での弛ませ釣りのコツが少し解ったような気がする。出来れば今シーズン中にもう一度くらいは釣行したい。


十一月五日(木)小潮 かみや(羽田) 三枚

 朝、家を出た時は久比里を目指していたつもりだったのだが、途中から気が変わって羽田のかみやへ。竹岡沖というよりは浦賀水道航路の真ん中で釣り開始。すぐコンスタントに二枚続いたのでツ抜けも行けると思ったのだが、その後がさっぱり。午後辛うじて一枚追加したものの、乗合七名中ダントツのビリッケツ。他は十七、十三、七×四人で、三十一センチの良型も出た。
 惨敗の原因は幾つかある。結構いい引きの手応えを三回途中でバラしているのは、リールがスムーズに巻けていないから。左巻きのリールを使いこなせるよう修行あるのみ。それから、船宿のブログにも書かれたが、仕掛けに凝りすぎ。今日は上からエギ(遊び)、中オモリ(ビーズ付き)、マラカス(音の出るやつ)、針三本、ケミホタル、タコベイト、マラカス、丸オモリ(黄)という構成。だからフグにやられるのだ。ただ、今は色々やってみたい時期なので、色々試みた挙げ句刈り込んでいけばいいと思っている。趣味の釣りなんだから、まずは思いついたことを実行してみたい。
 今日は浦賀水道のポイントだったので、大島行きジェットフォイル(虹)、おがさわら丸の他に、巨大タンカーや巨大なガントリークレーンを二基積んだ船などを至近距離で見ることが出来た。だから東京湾は釣れなくても楽しいのだ。


十月三十日(金)中潮 かみや(羽田) 五枚

 十月最後の釣行は羽田のかみやから。薄曇りで凪という日和だが、竹岡沖に着いてもなかなかポイントが決まらない。九時近くになってやっと釣り開始になるがいきなり根掛かり。そしてリーダーの上の道糸があっさり切れて仕掛け一式ロスト。スタートで早速つまづく。その後は一時間に一枚程度のスローペースだが、最初の一枚以外はまあまあの型。ポイントを探りながら拾い釣りになるが、午後になってアタリが遠のき十四時半納竿で五枚。ワッペン七枚の前回よりはマシか。周りは釣れているのかと思ったら、かみやのサイトによれば十一名で、上から十九枚、十一枚、五枚三名、三枚四名、二枚二名で低調だったようだ。かみやはデータを細かく出してくれるのが有り難い。いい釣り宿で気に入っているのだが、唯一難点は殻付きアサリの量が一キロと少ないこと。これが二キロだったら久比里まで行く理由は無くなるのだが。
 クルマが故障して緊急入渠。診断の結果、要エンジンオーバーホールで、期間三~四週間、費用三十二万とのこと。前日夜発車中泊での久比里釣行を企てていたのだが、当分は延期になりそうだ。それにしても三十二万とは……。


十月二十四日(土)中潮 【番外・LTアジ釣り】 黒川本家(新山下) アジ二、カサゴ四

 珍しく土日が休みになったので、釣れないカワハギはやめて、景気づけにLTアジ釣りに行く。季節も良く満船で出港。本牧D突堤から始めて、南本牧埠頭、国際埠頭、向こう岸の京浜埠頭沖まで探るがちっとも釣れない。最初ポツポツとアジが二匹釣れたがアタリは遠のき、船内は停滞した雰囲気。場所を変えるとパラパラっと釣れて沈黙という状態が続く。棚を指示より深くしたら狙い通りカサゴが釣れたまでは楽しかったが、後半二時間はアタリもぴたっと止まりどうにもならないまま納竿。陸に上がると船宿が冷凍アジを全員に配布している。船中三十名くらい乗っていたと思われるが、ツ抜けした人はいたのだろうか。ゲン直しのつもりがかえってドツボに嵌まってしまった。


十月十六日(金)中潮 山天丸(久比里) 七枚

 天気は下り坂の予想だが、小雨くらいで持つだろうと見込んで久比里へ。三軒の船宿のうち、初めての山天丸さんへ。結構な雨なので乗船せず桟橋の庇の下でアサリを剥いているが、他の客はちっとも来ない。結局私一名のみで出船。天候の崩れは思いの外早く、雨足は強くなり波も高い。
 竹岡沖で始めるが、いきなり小型のカワハギが一匹掛かる。気をよくして雨の中釣り続けるが、思い出した頃にポツリポツリ釣れる。ただし、ワッペンサイズばかりだ。時々小移動をしながら探るが、一人で周りに釣り船も無いので、アタリがあっても続かない。オマツリの心配が無いのは有り難いのだが……。とにかく雨風の中頑張ったが寒くて仕方ない。雨具も随分以前に上州屋で買った安物なので、あちこち雨が染みてきて、どうにもならない。ツ抜けしたら船頭に申し出て早上がりしようと思っていたのだが、午後になってアタリが遠のき、結局二時半まで頑張って七枚。トラギスとベラの大きいやつもキープして晩のおかずには十分だ。
 意図したことではないが、私一人のために雨の中船を出してくれた山天丸さんに感謝。ただ、こんな非効率な出船をするより、船宿が並んでいるのだから、客が少ない時は連携して集約したり出来ないのだろうか。一人分の船賃で船頭と船を一日拘束してしまい、何だか申し訳ない気持ちになった。


十月九日(金)中潮 かみや(羽田) 一枚(チビ)

 どうにも坊主スタートがやりきれずリベンジ。久比里が定休日なので羽田のかみやから出船。午前中は前回と同じ竹岡で探る。遠くから見下ろす東京湾観音に安全と大漁を祈願して釣り始めるが、たまに思い出したように釣れるのはトラギスばかり。観音様の御利益もあてにならない。午後は中ノ瀬航路の真ん真ん中に移動。水深が四〇メートル近い場所だが、ここでもトラギスばかり。いよいよ今日も坊主かと、トラギスをキープし始めたところで、ようやく本命のカワハギ。十五センチほどのワッペンサイズだ。残念ながらその後は続かず、辛うじて坊主は免れたものの惨憺たる結果だ。新調した竿とリール、二日分の釣行費用を考えると、このチビカワハギ一枚に五万以上はかかっている。
 かみやのウェブサイトによれば船内十二名〇~六枚で全三十三枚。潮回りが悪くみな低調だったようだ。ダイワの大会の予選が行われており、吉久(浦安)とつり幸(川崎)の船が出ていたが、さぞかし低調な予選だっただろう。
 今回は試しに、アメ横で買った中国産一キロ三百円の冷凍アサリ剥き身を持って行ったが、粒が大きすぎる上にぶよぶよしていて使えなかった。事前に解凍して塩で締めておけばもう少しマシかも知れない。次回試してみたい。
 中ノ瀬で釣っていると見覚えのある変な色の船が近づいてくる。東海汽船の橘丸の思わぬ出現に興奮して写真を撮る。デジカメを持ってきていなかったので携帯で撮るが、ファインダーに納まらない至近距離で見る橘丸は進水式以来。ネットで調べると海上不良のため三宅島で引き返しになったようだ。なかなか昼間観ることの出来ない船なので、滅多にない機会に遭遇して嬉しいが、改めて何処で見ても不細工な色の船だ。そして橘丸に続いて伊豆諸島開発の新生丸も通過していく。中ノ瀬周辺の釣りは船を見ているだけでも楽しくなってしまう。
 ワッペンサイズもバケツの中でひっくり返ってしまったのでリリースせず持ち帰る。トラギス、ベラと一緒に煮付けにする。ベラが旨いのは判っていたが、今回初めて食べてみたトラギスが淡泊で旨い。今度から大きめのトラギスは迷わずキープ。食味はシロギスと変わらないと思う。ウミネコに喰わせるのは勿体ないと思う。


十月五日(月)小潮 山下丸(久比里) ゼロ

 今シーズン初釣行は二日のつもりだったのだが、爆弾低気圧の接近が予想されたため延期。五日に満を持して久比里の山下丸に乗船。とにかく支給された殻付きアサリの粒が小さくて剥くのが大変。四分の一ほど剥き残したまま八時出船。まず竹岡沖で竿を出す。ずっとアサリを剥いていて仕掛けの準備が出来ていないので、同乗者達が釣り始める中仕掛けの準備をする。やっと準備が出来て第一投を投入した途端に移動の合図が入る。慌ててリールを巻くが慣れない左巻きリールで、買った状態のままドラグを調整していなかったので巻いても巻いても仕掛けが回収出来ない。ドラグを締めようとして逆に緩めてしまったりモタモタしていると突然魚信がある。ドラグを締めて巻き上げると五〇センチくらいのブリのような魚が水面まで上がってくる。隣の釣り師が「サワラだ」と言った瞬間水面で暴れられて無念のハリス切れ。
 その後竹岡沖を点々と探り釣りになるが、船内は思い出した頃にポツポツ釣れる程度。私も時々当たりがあるが、ばかなか針掛かりしない。午前中やっと釣れたのはフグ一匹とトラギス二匹。朝飯も食わずアサリ剥きをしていたので段々気持ち悪くなってくる。酔い止めを飲んだが効いてこないので、十一時頃から一旦昼寝。一眠りして元気になったので昼飯を食って釣り再開。相変わらず竹岡沖を拾い釣り。最後の一時間ほど久里浜沖に戻るが釣れたのはベラ二匹で、痛恨の坊主スタート。ツ抜けが目標とか言っていたのは何処の何奴だ。船内十五名で竿頭は十五枚、坊主はオレだけで船頭も苦笑いだ。とっておいたベラと剥き残しのアサリを持って帰って煮付けと味噌汁にする。何だか情けない。
 針は途中で種類を変え、餌もこまめに交換した。途中からオモリにヒラヒラするタコの疑似餌を付けてみた。釣り方も基本に忠実にタタキや聞き合わせを駆使して丁寧に釣ったつもりだ。気になるのは幹糸が黄色い蛍光ラインだったこと。四号の糸が他になかったのでそうなったのだが、次回はクリアの幹糸にしてみようと思う。

はじめに

 鮎釣りが歴史的惨敗だった今年、恥かきついでにカワハギ釣りの釣行記録を綴ってみる。
 昨年思いつきで始めたカワハギ釣りは、釣行二回で、各回八枚という釣果だった。道具はスズミ釣具の安いカワハギ竿とLTアジ用の小型同軸リールという装備だったが、今年はダイワのカワハギ竿(カワハギX MHー一八〇)とシマノのリール(バルケッタBB二〇一HG)を新調してシーズンに臨む。釣りはもちろんのこと、料理の腕も上げたい。
 多摩地区に住んでいるので、乗合船で釣行するのは始発で行っても出船時刻に間に合わない船宿も多い。久里浜(久比里)か羽田からの出船が殆どになると思うが、東京湾口以外のカワハギも釣ってみたいと思っている。乗合船は費用もかさむので鮎ほど頻繁に釣行出来ないと思うが、先ずはツ抜けを目標にしたいと思う。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧